第9話

#9
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2020/04/17 01:00
次の日の昼休み、私は思いきって音葉ちゃんに話しかけることにした。
昨日彼女の優しさに触れることができて、なんだか嬉しかったから。もっと彼女を知りたいと思ったから。

華澄ちゃんたちに何か言われたときのために、言い訳もちゃんと用意して、準備は万端だ。

話すことも、ちゃんと決めてある。
よしっと1人気合いをいれて自分の席を立ち、右を向いた。
高木 みお
高木 みお
あの、音葉ちゃん!
宮部 音葉
宮部 音葉
.......ん?
宮部 音葉
宮部 音葉
どうしたの
高木 みお
高木 みお
昨日はほんとにありがとう
宮部 音葉
宮部 音葉
あー、いいっていいって
高木 みお
高木 みお
そういえば、音葉ちゃんはいつもヘッドフォンで何を聴いてるの?

そう、私が考えてきた話題はこれだ。

前々から気になっていた「彼女はいつも何を聞いてるのか」ということ。
単純に気になるし、好みも知れて話題も増えるだろうから。
宮部 音葉
宮部 音葉
歌い手さんのやつとか、色々
宮部 音葉
宮部 音葉
聞いてみる?
高木 みお
高木 みお
う、うん!
まさか音葉ちゃんから聞いてくれるとは、ちょっと予想外だった。
私は迷わず「うん」と答え、ヘッドフォンを受けとって耳につけた。