花岡side
下から見る樹は、いつもふざけあう時と違って色気があって。
そう言った樹が急に深く唇を重ねてくる。
数ヶ月前までは丈くん以外とこういうコトしたことなかったのにな、なんて思う私は、きっともう他の人とのキスに慣れてしまっている。
そんな自分が嫌で、丈くんに申し訳なかった。
でも今回は丈くんが仕向けたことやし、丈くんのことなんて気にせんで気持ちよくなってもええよな?
自分勝手な判断をした時、樹の顔が離れていった。
言われた通りにすると、舌を絡められる。
余裕そうな樹に何故か少しだけムカついて。
ズボンの上からモノをそっと握った。
丈くんにはない乱暴さで私の身体を堪能する樹。
これはこれで悪くないかも、なんて。
指で一度イかされて、息が整う前に樹が入ってきた。
樹の金色のネックレスが大きく揺れる。
SixTONESはよくパフォーマンスで腰振りをしとるけど、そんなのとは全然違った。
ただ快感を求めて腰を打ちつける樹の汗がぽたっと落ちた。
私がイクとすぐに樹もイッた。
樹が私のナカから出ていくと、コンドームの先には精液がたっぷり溜まっとった。
ディープキスをして、すぐにモノを沈める。
息をつく間もなくそこまでした丈くんは、動かずに私を抱きしめた。
耳元で丈くんの少し乱れた呼吸が聞こえて、鼓動が高まる。
なにかおかしい。
動き出してすぐにそう感じた。
いつもと違って、丈くんと目が合わない。
いつもはどんなに荒々しくても私の目を見てくれとるのに。
でも、それを指摘する余裕なんてなくて。
乱暴だと感じてしまうぐらい激しくて。
恐怖を感じながらも、快感に抗うことは出来ひん。
ゴムの処理をした丈くんは、「シャワー浴びてくる」と言ってすぐにリビングを出ていってしまった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。