第9話

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2020/10/20 13:22
その光は、すべてのものを浄化していった
サリー
・・・・
サリーさんは、座り込んだ
坂本&いのっち&岡田
サリーさん?
サリー
・・・どうして・・・・
サリーさんは、ただただ涙を流していた。
そして、一足早く剛たちのもとについた僕たちは・・・
森田剛
ルキア、・・俺、さっきとても暗い場所にいたんだ。・・・暗くて、なにも見えなくて・・・・
なんにも聞こえなくて・・・
こないだの試練より怖かった・・・
ルキア
・・・・
森田剛
でも、そんななか、ルキアの俺を呼んでる声が聞こえた・・・
握ってくれた手が温かくて・・だから、戻ろうと思った
だから、ごめん。さっきは、頭混乱しちゃって
ルキア
いいの・・剛の目の前で使うことになるなんて・・・
影から見守る僕たち・・・
あのときのイナンと僕のようだ。

゛声が聞こえた゛
きっとそれは、心が繋がっているから・・・・

三宅健
二人とも無事みたいでよかった。この不思議な光のおかげかな
イナン
いいの?声かけなくて
三宅健
イナンもわかってるでしょ?今の二人の状態
イナン
そうね。私たちが助けに来る必要はなかったみたいね
三宅健
(そういうことじゃないんだけど・・・・)それより、この光の正体はなんなのかわかる?
イナン
それは、きっと岡田さんが話してくれるわ
三宅健
岡田が・・・
そっか、岡田のお陰でもあるんだ。
イナン
サリーの心もきっと、浄化されているはずよ
三宅健
そういえば、長野君は?僕の代わりにひどい怪我をして・・・・自分が身代わりになったんだ
イナン
健、大丈夫。彼はきっとここへ来るわ。イオンと、共にね。約束したから
そして涙をながし続けるサリーさんに、岡田はこんな言葉を言う。
岡田准一
サリーさん、あなたが旅に出たのは、アミを救うためだったんやないんですか?
サリー
・・・・・(ごめんね、アミ・・・)
岡田准一
病気の妹のために・・・・何かしてやりたくて・・
坂本昌行
サリーさん、そんな優しい心持ってるならなんで、組織なんかに
サリー
忘れられると思ったから。何年も戻って来なくてこの国の人が私を忘れてる・・・
そう思ってた
いのっち
忘れるわけないじゃん。イナンさんやイオンさんは友達なんでしょ?俺たちのこと、ちゃんとあなたに伝えたんだ。
普通なら伝えないよ。だって、俺たちよそ者だし、地球人だもん
岡田准一
思い出してよ、サリーさん。アミはきっとサリーさんを忘れてないから。サリーさんのことずっと待っていたかったんやと思うよ?
サリー
なんで、、優しいんだよ・・・・
少なくとも殺そうとしたのに・・・
ルキアと同じことしようとしたのに・・・なんで、優しいんだよ!
坂本昌行
それは、サリーさんのここが・・・
心が、ちゃんと伝わったから。サリーさんが、女だとわかってるから。
ルキアさんと、同じ涙を流してくれたから。
ほら、ちゃんと動いてる
坂本君は、サリーさんの手を、サリーさんの心臓に当てて・・・
坂本昌行
ちゃんと動いているだろ?
サリー
・・・・うん・・・・動いてる・・・
そう言って彼女は、初めて心から笑ってくれた
岡田准一
よかった。元のサリーさんに戻ったみたいやな
いのっち
なんだ、笑えるんじゃん
サリー
なんだよ!よしひこ!笑って悪いか!
いのっち
やっと、戻ったじゃん?
サリー
・・・・・
いのっち
っていうか、そういう顔もするんだな
サリー
よ、余計なお世話だ!
いのっち
まぁ、いーじゃん。帰ろうぜ?せっかくのパーティーなんだろ?
岡田准一
そうやん!俺たちパーティーに呼ばれたんやん
いのっち
もどろうぜ!きっとみんな待ってる
岡田准一
行こう!
坂本昌行
サリーさんも、行こう
サリー
あの・・・
坂本昌行
ん?
サリー
あんたに惚れたと言うのは本当なんだ。
・・・似てるんだ・・・
坂本昌行
やっぱり、俺なんだ・・・
サリー
私の初恋の人に・・・
坂本昌行
へぇ、君のね・・・
嬉しいような・・・
坂本昌行
で?ヨシヒコっていうのは?
サリー
名前がヨシヒコで、顔があんたなんだ
坂本昌行
・・・(笑)そっか、そういうことか(笑)
あはは
サリー
もう、帰るのか?
坂本昌行
いや、パーティーは、まだ、始まっていない。行こうぜ
サリー
・・・うん!
サリーさんは、坂本君が差し出した手を握り一緒に走り出した。
そして、ひとつの事件?が、終わろうとしていた。
続々と城に集まるメンバーたち。その顔は、みんな清清しい顔をしている。
それぞれが、戻ってきたこの場所へ
三宅健
みんな、無事だったんだね
いのっち
無事に決まってるだろ~?俺を誰だと思ってんだよ
岡田准一
さっきまで、随分怖がっていたやん。坂本君と一緒に
いのっち
岡田ー!しばくぞ覚悟しろ!
岡田准一
わぁ~やめて!
坂本昌行
3人で、解決したから!!
楽しそうだ。
三宅健
(笑)そうなんだ。
岡田准一
あれ?健君。イオンさんと、長野君は?一緒じゃないの?
三宅健
あっ、もうすぐ?くるよ
坂本君と、サリーさんは?
あれ?いま、坂本君いたのに消えた(笑)
いのっち
それがね、一緒にきたはずなのに、二人でいなくなっちゃって、怪しいんですけど?
イナン
サリーの、邪悪な心も、浄化したのね
岡田准一
みんな、アミのおかげや・・・
この場にいない、アミの・・・・
いのっち
うわー!岡田ぁー!そんな切なそうな顔するなんて、やっぱり好きやったんやなぁ
岡田准一
えっ?(ドキン)
いのっち
こいつさぁー、言うことカッコいいんだけど、「お前のことが好きやねん!」
って、いまさらだけど、そういう顔してるぜ?いや、ず~っと、そう言ってるようにしか聞こえなかったぜ?
肩を組まれて図星をつかれている岡田。
な、なんかわかる。
いのっち
そういう好きが溢れていたし、伝わってきた。バレバレ
岡田准一
えっ?バレバレ!Σ( ̄□ ̄;)
え、え~っと💦💦
↑混乱しているので何を言っていいのかわからないらしい。
イナン
伝えられなくて、後悔してる?
岡田准一
まぁ、健君や、剛君のようには、いかへんかったけど、俺にだけ教えてくれたのは確かやから。
↑自分じゃ気づいていないのかず~っと、関西弁です。
三宅健
で?あの光の正体は?
岡田准一
あの光は、俺が割ったクリスタルから出た光や。
三宅健
アミさんが持っていた力ってなんだったの?
岡田准一
さぁ?それは俺にもわからへんけど・・・
また、同じ力を、持っていたとしても生まれ変わったらまた会えると信じられる相手やな。いや、また会いたい・・・そんな相手やな
いのっち&健
それ、かっこよすぎ~
いのっち
負けたぜ岡田
長野博
お~い!みんな!
岡田准一
あっ・・・長野君・・・
三宅健
あっ!!長野君!
走ってきたのは長野君で僕は思わずガシッと肩を掴む。そして、抱きつく!
三宅健
生きてる~!良かったぁ~
長野博
どうした、健・・・
三宅健
大丈夫なの?すごくひどい怪我をしたんじゃ?
長野博
えっ?何が?俺なんか、やったっけ?怪我なんてしたっけ?
三宅健
僕の代わりに、自分を刺したじゃないか!あれ?イオンさんは?
V4
えっ?
長野博
あっ、そっか。俺、イオンさんたちといたんだ。
えっ?健気付いてないの?
三宅健
なにが?😭😭😭
長野博
そのときの僕が入れ替わったの・・・あ~あ・・そんなに泣いたらかわいい顔が台無しだぞ?
三宅健
だって、さっき、ついさっき、剛とルキアさんを、助けにいったよね?😭😭😭😭😭
↑余計に涙目になった。そして、なぜか聞いてない
長野博
それがさ、不思議なことに俺、実は違うところに、飛ばされたんだ。そのお陰で、いろいろ調べることができてさ・・・
三宅健
えっ?
長野博
四人でワープしたとき、魂だけ動いていたのかな・・・行ったり来たりしてたような?
V4
つ、つまり、離魂ってやつですか?
三宅健
じゃあ、あの長野ですは、誰?🤔
イナン
健ってば、気付いてないの?
いのっち
は、話してないなら気づかないでしょ、普通
岡田准一
話す暇なんてないやろ~
三宅健
えっ?イナン、知ってたの?
えっ?なに?誰?
長野博
イナンさん、健がいま、混乱中みたい。教えてあげてください。僕も実はちょっとだけ混乱中です。
イナン
二人が来ればわかるわよ
長野博
それもそうですね(笑)俺も説明受けずに協力したし
岡田准一
えっ?何があったの?
イナン
ふふっ。全員無事に戻ったらその種を明かしてあげるわ。
三宅健
😵??????????????
その頃、サリーさんと二人きりでいる坂本君は
坂本昌行
また、旅に出るのか。
サリー
アミを救えなかった・・・
最後にわたしは、組織に騙されたしなんにもいいことない・・・
坂本昌行
あるさ、生きてればきっと
サリー
あんたには、あるのか?
坂本昌行
言っただろ?今の仲間に出逢えたこと・・・
一緒に歌ったり踊ったり、一緒に楽しむこと。
泣いたり笑ったり、これからも共に生きていきたい仲間がそばにいることが俺の幸せだ。
きっとそれは生まれ変わっても変わらないって信じてる
サリー
あんたらしい言葉だね
坂本昌行
ちなみに、今のは舞台の台詞ではありません。
サリー
あはは!なにそれ!
坂本昌行
未来は自分自身で変えることができる
それが、俺たち人間にとってどんな運命になろうともね
俺は信じてるよ
今の仲間とずっと未来を作っていけるってね
ミュージカル風の台詞にしか聞こえない(笑)
坂本昌行
(やった!俺カッコいいこと言ったよな?)
↑坂本君の心の叫びであ~る。
サリー
そっか・・・そうだよな
あんたのその考えがわたしの父にもあれば・・
わたしの人生も変わっていたんだろうな・・・・
坂本昌行
お父さん?
サリー
あの組織を作ったのは・・・わたしの父だ・・・
坂本昌行
じゃあ、君のお父さんが、全部指示を?
サリー
父は、私を嫌っているんだ。
どうせ、ロボットにしか、考えていない
坂本昌行
お父さんに、逢わせてくれ!
サリー
ダメだよ。みんなを殺そうとしたのに・・・
あんたが行ったら・・・
坂本昌行
サリーさんの心を、癒したこの光をその人は浴びていない・・・
きっと、世間を見ていないからだ。
わかってくれるよ。君はその人の娘なんだから。
とりあえず、戻って、みんなに、話そう
サリー
・・・・わかった
坂本昌行
よし・・・。大丈夫だよ。きっとわかってくれるよ。君はその人の娘なんだし・・・、優しい光でみんな救われたんだからさ
サリー
うん。そうだね
坂本昌行
やっと、笑ったな。よし、とりあえず戻ってみんなに話そう
坂本君は、サリーさんの頭を、よしよしと撫でた。
サリー
ドキン
サリーさんのなかでなにかが変わろうとしていた。
坂本昌行
そうとわかったら、善は急げだ!走ろうぜ、サリーさん
サリー
・・・・・
このとき、サリーさんの中でなにかが動いたことにリーダーは、全く気づかなかった。
サリー
アミ、私は見つけたよ。私の心を動かす人を・・・・
だけど、彼はまだ、私の気持ちに気づかないでいると思う。

このあと、サリーさんの気持ちがリーダーに届くのだろうか?それは、また、お楽しみ。

この事件のなぞがようやく解けようとしていたのだった。

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