貴方、大丈夫?
そう言いながら近づいてきたのは、小柄な女の子だった
は、はい助けてくれてありがとうございます
…いえ、これも私の仕事だし、
そう言って、彼女はにこっと微笑んだ
可愛らしい子だな……俺はここで安心したせいか気を失った
──あなたside──
隆登様から、鬼殺隊の子が危ないと言われてここに来た
あれかな?
ひょこっとして木の間から見ると、男の子が倒れていて、そこに鬼が攻撃をしようとしていた所だった
まずいっ
急いで走り、スパッと鬼の首を斬った
あれ?
鬼は下弦の弐だったのか
だから苦戦してたんだね
さてと、男の子は?
貴方、大丈夫?
優しく声をかけると、男の子は痛々しい体を持ち上げて言った
は、はい助けてくれてありがとうございます
礼儀正しい子だな
…いえ、これも私の仕事だし、
ニコッと笑うと同時に男の子は意識を失ってしまった
わっ、、どうしよ……
と、とにかく璃希の屋敷に連れて行こう
すると底へ鎹狐の〝ホシ〟が来た
あなた、どうした?
この子倒れちゃって……
じゃあ私が璃希の所に行くって伝えてこようか?
うん、お願いね
ホシはシュッと消えていった
そして私もこの子を連れて帰った
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!