第42話

非効率な 生活
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2025/12/02 08:00 更新


*side 千空




「あ、化粧水忘れてきた」


その日、うちに来てすぐ
あなたが言った。


「取りに戻んのか?」

「んー……あれ、気に入ってるからなぁ。
どうしよっかな」


少し考えた素振りのあと、


「ま、今日くらいいっか!
ちょっとドラッグストアだけ行ってくるよ」

「……おう」


そう言ってスマホだけを持って、
あなたは出て行った。


……そういや、前もあったな。

ヘアアイロンがどうとか、
靴下がないとか。


毎回じゃないけど、
似たようなことはちょこちょこある。


「……面倒だな、いちいち」


それだけじゃない。


この前もそうだった。

体調崩して、連絡もろくに取れなくなって
こっちが出向く羽目になった。

すれ違った理由も、
そもそも" 会えるかどうか "って話だったはずだ。


別に文句があるわけじゃない。

それぞれの生活があって、予定があって
うまくやってんだと思ってた。


けど、


ベッドの上で、
ひとりで粥を食ってた(なまえま)の顔が

ふ、と浮かぶ。


(……ったく)


深くため息をついて、
テーブルの上の空になったマグカップを見やる。


深い意味はない。

ただ……
こういう諸々が、
どうにも" 非効率 "だってだけの話だ。



❁⃘*.゚ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ❁⃘*.゚


*side あなた



買い物から帰ってきてからの千空は、
どこかほんの少しだけ、いつもと違っていた。


買ってきたご飯を温めて、
ふたりでテーブルを囲む。

はじめはいつものように、
他愛もない会話をしていた。


でも、


(……受け答えのテンポが、
ちょっとだけ悪いような??)


ほんの、微かな違和感。

でも、それに気がつくくらいには
私は千空のことをよく見てる。


仕事が忙しい時期だし、
行き詰まることがあってもおかしくない。

むしろ、そんなのがないことの方が
不思議なくらいだ。


けど、
珍しいな。

こんなふうに黙り込んだ千空。


そんな姿を見ていると、
今どんなことを考えてるのか。

その思考の先ある
" 見えない何か " のことが、
なんだかちょっとだけ、羨ましくなる。


私は、そっと手を伸ばして
千空の指先に触れた。


「……?」


思考がぷつりと切れたみたいに、
千空がこちらを見る


「……いひひ」


.....嬉しくて、つい
変な笑い声が漏れた。


「……んだよ」

「んーん、触りたかっただけ〜」


そう言うと、案の定
千空は呆れたような顔をする。

私にとっては、
それすらなんだか愛おしい。


「そうかよ」


そう言いながらわずかに口元を緩めて、
千空はまた箸を進めた。




❁⃘*.゚ ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ❁⃘*.゚


" 見えない何か " って、
それはあなたのことですよ🕊



そして、ここで本編 18話
『7月31日 君といる理由は』の振り返り⬇️
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今回の話がここに繋がります...!
よければ読んでみてください🙂‍↕️
🐰
  Thank you 🔦  
  夢  るゅさん  きゃろちゃん
スポラありがと〜‎🤍とっても嬉しいです( *´꒳`*)

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