第43話

その熱の後に、
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2025/12/06 07:39 更新


深夜。薄暗い部屋の中で、
私たちは薄着のまま、並んで横になっていた。


「あちぃな、」


ぼそっと言った千空が、
私の頭をそっと撫でた。

私のほうは
さっきまでの熱がまだ冷めきらず
ぼーっとしたまま千空に寄り添った。



(……こうやって毎晩、
一緒にいられたらいいのになぁ)



朝起きた時も隣にいて
おはようって言って、

夜はおやすみって言いながら、
こうして一緒に眠れて。


わざわざ会う時間を作らなくても、
そばにいられるなら、
それだけで
どれだけ心が軽くなるんだろう。


でも、
" 感情で動くのは非合理的 "って、
千空なら言いかねないし……



(……まぁ、言われたら言われたで、
予想通りで笑っちゃいそうだけど)



そんなことを考えていた時、



「……なぁ、」

「ん?」



ぽつりと落ちた声に
顔を向ける。



「化粧水……忘れたとか言って、
わざわざ買いに行ってたろ、」

「ん?うん」

「前にもあったよな、似たようなこと。
何回目だ?それ」

「……えーっと、3回くらい……?」

「もっとだろ、絶対」



千空は私を抱きしめたまま、
言葉を続ける。



「……めんどくねぇか、それ?」



………あ、


これはつまり、
あれなのかな。



ついに呆れられたってこと?



私が忘れ物して
取りに戻ったり買い直したりしてる間、
千空はご飯も食べずに
待っててくれたりしてた。


そんなの、ペース狂うよね。

仕事で忙しいなか、
会う時間つくってくれてるのに。


喉の奥がキュッと締まって、
視界がにじみそうになる。


……ダメだ。

泣いたら、
余計にめんどくさい女になっちゃう。


なにか、
なにか言わなきゃ。



「ご、ごめ……」

「住めばいいだろ、ここに」



不意に飛び込んできたその一言に
謝りかけた声が遮られる。



「え、っと、それは……どこに?」

「どこって……ここ以外どこがあんだよ」



ここ以外……?
え、どこだろ?



「別に、毎回荷物取りに戻るのも面倒だし
俺んとこいた方が、いろいろ効率いいだろ」

「え、それって……一緒に住むってこと?」

「だから、そう言ってんだろ。
何聞いてんだ、てめぇは……」



そう返されても
私はすぐに返事ができなくて、
胸の鼓動だけが少し早くなる。



「……邪魔にならない?」

「だったら、こんなこと言わねぇだろ
俺の性格考えろ、バカ」



千空の言葉はぶっきらぼうだけど、
その表情が思ったよりもやさしくて
それが、何よりもの答えだった。



「じゃあ、住む。
え、ほんとに住んじゃうからね?」

「ほんとにって、なんなんだよ
……ったく」



笑いそうになって、
でもなんか泣きそうにもなって。

私はそのまま、
布団に顔をうずめた。



「なんだか……
こんな気持ち、はじめてかも」

「当たり前だろ。
初めて言ったわ、こっちも」



背中に
そっと手が添えられる。


夢じゃないかな、これ。

起きたら、
ちゃんと確認しなきゃ。

そんなことを考えながら、
私はそっと目を閉じた。




❁⃘*.゚┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈❁⃘*.゚


この話に合わせて
本編1話も、微妙に書き換えました🙂‍↕️
(とは言っても正直ほぼ変わってませんが)


あとから追記✍️
次の更新は12/7です!

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