クロウリー「あなたはやってはいけない線を越えてしまった
ここであなたを見逃すのは教師としての名が腐ります」
デブー「は、はぁ!?そんな事知ったことか!!いいのか?こんな態度をとって!!国際問題になるぞ!!!」
レオナ「国際問題だぁ?」
クロウリーが話しはじめて、視線がデブーに集まる
いたたまれなくなったのか、声を荒らげて、言い返した
"国際問題"になる…………と
それに反応したのは、レオナだった
デブー「な、なんだ貴様は!!生徒風情がたてつく気か!?」
ラギー「そっちこそ、誰にもの言ってんスか?」
デブー「お前はハイエナじゃないか!!ハイエナが話しかけるなど、大問題だ!!!!」
ラギー「ですって、レオナさん??」
デブー「…………!?」
ラギーがレオナに話を振ったことで、デブーはレオナの方を見た
デブーは一瞬、心臓が止まったかと思う程にびっくりし、その顔は次第に青ざめていった
レオナの姿を見て驚いたのか?
いいや、違う
では、何にデブーは驚いたのだろう
答えは簡単
"レオナ"という名に驚いたのだ
夕焼けの草原にいる者なら1度は聞いたことがある名
ましてや、貴族のデブーは王族の方の家族構成まで知っていた
……そう、夕焼けの草原には"レオナ・キングスカラー"という現国王の弟がいるということも
デブー「…は、えっ……な、なぜ……あ、あぁ、、そうだ、ここは……ナイトレイブンカレッジ…」
レオナ「そうだよ、今頃気付くなんて馬鹿だな」
レオナはあまり、政や国際パーティなどには参加していなかった
デブーも名は知っていたものの、本物のレオナ・キングスカラーは見たことがなかったのだ
偽物かと思ったが、
レオナという名前
そして、ライオンの獣人
デブー「あ、あぁ…………あ、あ…」
彼を絶望のどん底へ突き落とすのには、十分すぎたのだった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!