第18話

霊媒師のシゲさん
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2026/08/24 09:00 更新
大羽 圭子
大羽 圭子
ぎゃああーーー!!
大羽 圭子
大羽 圭子
(私、祓われちゃうのーー!?)

目をつぶって数秒、何も起こらなかった。

恐る恐る目を開けると、おばあさんは
何もいない空中に向かって護符を振り回していた。

スカッスカッと、
ただ空を切る護符が音を立てている。
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
……何してんの?
あのばあさん
大羽 圭子
大羽 圭子
さ、さぁ?
???
???
いるのはわかってるんだ!
早く出てきな!!

おばあさんには、私の姿はまったく見えていないようだ。

鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
あの……
そこにはいねーっすよ
???
???
なんだ
あんたは見えるんかい?
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
うん。
それに、今ここにいるのは
俺の守護霊だから
祓わないでもらっていい?
???
???
なんだいそうかい
それを早く言っておくれよ

すっと手をおろし、おばあさんは鷹宮悠馬の方へと向き直った。

シゲさん
シゲさん
ワシの名はシゲ
長らく霊媒師をやっとるもんだ。
困っていたように見えたから
助けに入ったんだが、
いらんかったようだね
大羽 圭子
大羽 圭子
霊媒師……?

目には眼帯。
そして巫女のような和装姿で、見るからに胡散臭い。

幽霊である私の姿が見えないのであれば、
霊媒師というのは嘘かもしれない。

もしかして高い値段で数珠とか壺とかを
売っているのではないだろうか。

大羽 圭子
大羽 圭子
このおばあさん怪しいよ!
近づいちゃダメ
シゲさん
シゲさん
怪しいとは失礼な子だねえ
大羽 圭子
大羽 圭子
え!?

まさか私の声が聞こえているとは思わず油断した。

シゲさん
シゲさん
そこだね?
ハァ!!と手をかざされ、
私はバチンと数メートル弾き飛んだ。

大羽 圭子
大羽 圭子
ぎゃっ!
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
おい、大丈夫か!!
大羽 圭子
大羽 圭子
いてて……
何するんですか!
シゲさん
シゲさん
はっはっは!
少し弾いただけだ、心配はいらん!
ただ、ワシの力を
甘く見ちゃあいかんよ
シゲさんは、とある悪霊との戦いの末に視力を失ったらしい。
シゲさん
シゲさん
ワシは声と匂いだけで
霊を判別することができるのさ
だからあんたが声を出せば、
大体の場所は特定できるってことさね
大羽 圭子
大羽 圭子
なるほど、参りました!

シゲさんの実力は本物らしく、その後私は丁寧に謝罪をした。

大羽 圭子
大羽 圭子
あの、せっかくなので
喫茶店でお話しませんか?
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
あんた何を勝手に……
シゲさん
シゲさん
いいよ。
そこの兄ちゃんは
相当強い呪いを受けているようだから、
ワシも少し話をしたいと思ってたんだ
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
呪い……?
大羽 圭子
大羽 圭子
ぜひお願いします!
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
ちょ、おい!

鷹宮悠馬が悪霊に憑かれやすいのは、
何か原因があるはず。

根本解決に向けて、シゲさんと話をすることで
突破口が見つかるかもしれない。


 こうして、私たちはシゲさんおすすめの、
古びた喫茶店へと入った。

そして入店して驚いたのは、お水が3つ出てきたことだった。
大羽 圭子
大羽 圭子
私のもある……
シゲさん
シゲさん
ここのマスターも見えるんだよ
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
まじ?

そう言ってマスターをチラリと見た鷹宮悠馬は、
同類の存在に少しだけ嬉しそうだった。

シゲさん
シゲさん
さて、本題だけどねえ
その兄ちゃんには
強力な呪いがかかっているんだ
シゲさん
シゲさん
その呪いの力によって
悪霊が吸い寄せられている
自覚はあるかい?
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
……呪いってことは
はっきりわからなかったけど
自覚はあったよ
シゲさん
シゲさん
実はワシは、この街に
悪霊が集まっているって依頼を受けてね
それを祓いにきたんだ。
その理由は兄ちゃんの呪いが原因とみた
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
えっ……
大羽 圭子
大羽 圭子
街に悪霊が
集まってきてるんですか?
シゲさん
シゲさん
そうだ。
だから、このまま放っておくと
取り返しのつかないことが
起きるかもしれない
シゲさん
シゲさん
兄ちゃんだけに限らず、
ゆくゆくは周りの人たちにまで
影響を及ぼすこともあるかもねえ
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
そんな……
シゲさん
シゲさん
安心しな!
解決するまでワシが協力してやる。
だから教えて欲しいんだよ、
オバケが見えるようになった
キッカケをね……
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
キッカケ、か……

シゲさんの真剣な声色に、鷹宮悠馬は口を開いた。
鷹宮 悠馬
鷹宮 悠馬
あれはまだ、物心がついてないくらい幼い頃のことなんだけど……


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