正直僕の"彼女"になりたい女の子はたくさんいる。
けど僕が彼女って呼ぶのはあなただけ。
でもいつものように今日も君は言う
付き合ってからはまだ1ヶ月だけど、
あなたと出会ったのはもっと前の話。
あなたは元々僕と同じマンションに住んでた。
その日急にアイスが食べたくなって、
深夜に短パンにTシャツでコンビニに出かけた。
引っ越したてにはよくあることで、
オートロックになれていなかった俺は案の定部屋着同然の姿で締め出されてしまった。
ピピッ🔌🔋0%
仕方なく植え込みに隠れるようにしてしゃがんでアイスを食べ始めた。
神だった。夜中に助けてくれる女神様。
暗かったし、マスクと長い前髪で顔はよく見えなかったけど、優しい微笑みに、惹かれた。
ほんとに、僕は単純な奴だ。
そのときは特になにも考えてなかったけど家に帰って、
気になったことがあった。
『なんであんな夜中に一人で帰ってきたのか』
知りたくても、同じ階に住んでる歳の近い女の子、という以外の情報を持ってなくて、
どんな子なのか想像もつかないし、
スンミンだったらなんかいい方法思いつくかな、
と思って相談してみた。
そうじゃん、じゃあお礼買って、ラウンジにいればいいんだ!
なにが好きかわからなかったから、
女の子が好きそうなマカロンを買って、
この前と同じ深夜1時過ぎ、
マンションのラウンジに座って待った。
スンミンの読みは当たってて、
やっぱり彼女は帰ってきた。
グゥ.....
お菓子を渡したタイミングで、
タイミング悪くお腹がなった。
めちゃくちゃ恥ずかしい。
2人でラウンジのソファに座って
マカロンをかじる。
しまった....ひかれたかな
誤解じゃないんだけどなぁ...
でも、あなたは来なかった。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!