ジミンが私の名前を呼んだと思ったら
私から手を離して
そのまま強く抱いてきた
ぎゅぅっと骨の芯まで届きそうなほど
ジミンはキツく抱きしめてきた
私の小さな体はすっぽり腕にはまり抜け出せない
甘い花の匂いが鼻をかすめて
それがもっと私を恥ずかしくさせる
うまく動かせない右手で
ジミンの背中や胸をトントンと叩いてみる
でもそんな弱力で離してくれるわけもなく
ジミンは首元に顔を埋めてまだキツく抱きしめる
私の首元が少し濡れている
ジミン泣いてるんだ.....
いつも笑っているから
涙や怒ってる姿はあまり見せない
私はジミンを拒む手を止めて
その代わりに腕をピンッと伸ばして
ジミンの頭を優しく撫でてあげた
消えないで.....か
やっぱ私がグクを殺す時
グクにマフィアだったことを
言わなきゃいけないのかな
なんだかそれはヤダなぁ.....
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。