第3話

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無事葬式は終わり、家に帰ってきた。

鞄から受け取った手紙を取り出す。
未瀬ミセ 四葉ヨツハ
手紙、か
未瀬ミセ 四葉ヨツハ
あうりらしい
あうりは自分の感情を記すのが好きだった。

二人でしていた交換ノートには毎回びっしりと文字が書かれていて、彼女にはこんなにすごい力があるのだの驚いたものだ。

最後の最後まで自分の思いを綴っていくところが、彼女らしい。
そう考えてフッと笑ってから、手紙の封を開けた。







『四葉へ』
ひさしぶり、あうりです。
私がいつ死んでも気持ちが四葉に伝わるように、この手紙を書いています。
これを四葉が読んでいるとしたら、私はこの世にいないかもしれませんね。

もし、私がこの世にいないとしたら。
それはきっと不幸な事故か自分で命を絶ったということでしょう。

そうだとしたらこの手紙は誰にも読まれない方がいいかも(笑)

未瀬ミセ 四葉ヨツハ
(どういうこと........?)
未瀬ミセ 四葉ヨツハ
自分で命を絶った........?
私は更に読み進めていく。




不幸な事故なら仕方ないけれど、自殺となると別です。

四葉だけには、私に何があったのかを知ってほしい。
驚かないで聞いてね、私虐められてたの。
ふふ、驚いてる四葉の顔が思い浮かびます(笑)
毎日暴言を吐かれたり、暴力を受けたり、とっても辛かった。
そんなのに負けるもんかと思ってたけど、きっと私耐えられなかったんだね。

........出来ることなら、あいつらに復讐したかったな。な~んて。
あ、四葉はそんなことしないでね!?
私の復讐のために四葉の人生を狂わせるなんて、出来ないからね。

私が言いたいのはこれだけ。
今までありがとう、またね。


____あうりより。











........は?虐め?
こんな大事なこと、あうりの両親は知ってるの?
こんなこと警察へ行くレベルだ。
未瀬ミセ 四葉ヨツハ
いや、知らないんだろうな
未瀬ミセ 四葉ヨツハ
あうりのことだし
あうりは弱音を絶対に吐かない。

困っていることも、辛いと思っていることも、誰にも言わずに溜め込んでしまう。

この手紙を書くのにもきっと相当の勇気と時間がかかったのだろう。
何度も書き直した跡が便箋についていた。


未瀬ミセ 四葉ヨツハ
あうりは........
きっと虐めのせいで自ら命を絶った。

不幸な事故だとは聞いていないし、死因も思い返せば言っていなかった。

虐めのせいで親友を失った、私があうりのために出来ることは?












復讐........




そうだ、あいつらを殺せばいいんだ。

あうりを苦しめた奴等を全員、あうりよりも苦しめて、痛め付けて、殺してやろう。

そして私も死ぬ。


あうりのところに行く。


例えあうりがそれを望んでいなかったとしても、そうしなければいけないという衝動が私を襲った。

そうとなれば話は早い。
明日から学校に行こう。


私は学校に長らく行っていない。
知っているのはあうりから聞いていたことのみ。

それだけじゃ誰があうりを虐めていたのか分からない。
学校に行って、あうりを虐めていた塵を探そう。


塵はゴミ箱に捨てなきゃ、ね?