第8話

本性
103
2022/09/16 11:25
孤独さん
孤独さん
さー出てこい
パンッと1回手を叩く、すると、バタッとタマキ君が倒れてしまった。でも、もぞっとタマキ君の体は動く
ぬるっとタマキ君の背中から影が現れる
タマキ
タマキ
あ? あんた誰?
出てきた。本性
本性とは、すべての者にあるはずであるもう一つの人格である。 しかし、すべての者に有るわけではない。
ゆっくり相手と言葉をかわす
孤独さん
孤独さん
やぁやぁこんちわ!本性君!
教祖
教祖
(なっ..!)
死神さん
死神さん
(随分大胆だな)
本性は少し顔をムッと不機嫌そうにする。
タマキ
タマキ
あ゛あ?本性だぁ?
タマキ
タマキ
なぁその前に相手してくれよぉ!
声を荒げて叫ぶ
孤独さん
孤独さん
嗚呼、いいぜ。 来いよ
なぜか本性は乗り気だし話を聞かない。まぁいい、力でねじ伏せる
真っ直ぐ突っ走る相手、狂気的な笑顔を浮かべ、釘バットに近いようなものを振り回しながら近づき、こちらに向けて勢いよくバットを振りかざす
タマキ
タマキ
ヘヘッ..(勝ったろ)
孤独さん
孤独さん
弱いね
こんなものお手のもんだ、片手でパシッとバットを受け止める。
まだ防ぎやすい方だ
タマキ
タマキ
あ゛あ゛!?なんで止めれんだよ!
少しずつ少しずつ後退りをする本性、危機でも察したのか?
孤独さん
孤独さん
遅い
すぐさま背後に周り、頭を掴んで床に叩きつけた、少し鈍い音が聞こえたが、気のせいかな..?
死神さん
死神さん
わーぉ、痛そー
真顔の棒読みで、死神さんは壁に寄りかかる
視線をこちらに向け、本性が話す
タマキ
タマキ
は..強すぎだろお前...
孤独さん
孤独さん
まぁ、一応ここの“ボス”だからね♪
本性の顔から血の気が引いている
教祖
教祖
(これ、威圧感凄いわ...)
本性が諦めの表情をした後、悔しそうな表情を浮かべ、床に拳を叩きつける
自然と僕の口角が上がった、ニヤニヤとしてしまう。
タマキ
タマキ
わかった..なんかあんだろ?聞いてやるよ
こちらとしては好都合。
僕は人差し指をピッと立て、僕達の話を聞いてもらう
頭を離した後、どかっと僕は深く腰掛ける
相手もこちらと同じように座る
孤独さん
孤独さん
君には、ジュリ君という悪魔と戦ってもらいたいんだ!
写真を見せ、相手に顔を覚えさせる
そして注意点も相手に教える
孤独さん
孤独さん
ちなみに、君の首にはこの宝石が入ってるんだ
一つ宝石を出し、じっくり見せつける
相手は首を優しく擦る、案外素直で可愛い
孤独さん
孤独さん
これが壊されちゃうと君の力は弱まる、つまり君が“壊したい物”も壊せなくなっちゃうんだ♪
タマキ
タマキ
壊したいもの…
ボソッと呟く本性
椅子から立ち上がり本性の背後にゆっくりと立ち回る
孤独さん
孤独さん
ぶっ壊したいだろ?
肩に手を置き耳元でこちらに引き込む様に囁く
パッと姿勢を直す
孤独さん
孤独さん
わかった?
こくこくと首を縦に振る本性
孤独さん
孤独さん
それじゃあ
最後に挨拶だけでも
タマキ
タマキ
…!
唐突に目が覚める
何が起きた?
孤独さん
孤独さん
ほんじゃ、学校にかえらせてあげるよ!♪
陽気に何を言っているのか僕には理解できない
でも、頭がくらくらする。
自我の消失だろうか?
あぁ身体がじわりじわりと何かに侵食されていく
何が僕に囁いてくる
“壊そう、自分のあいつらを”

プリ小説オーディオドラマ