ぺけたんside
俺は今、ある場所に来ている。かつてそこで大切な人たちと共にすごした思い出の場所……
そこは春になる周りに鼻が咲き誇り、夏になると涼しい木陰になるおおきな木がある場所
俺は木の下に花を供え、手を合わせる
そうここは、かつてカイトとかなでと一緒に過ごした場所だった。
懐かしい記憶が蘇る
[6年前]
その後、カイトはかなでの技の実験台になったんだっけ……
現在
あの時、2人がいなかったら今の俺はいない
あの日もし、そのまま2人の後を追っていたらこうすることもなかった。
ここは2人と共に過ごした大切な場所だから。みんなにもこの景色を見せてあげたい。
そう考えると賑やかで愉快な事になりそう笑
「そうだな、ここは賑やかにどころか馬鹿騒ぎだ」
振り向くとそこにはシルク達がいた。
今は寒くて花は咲いてないけど、四季折々色んな景色が見られる場所……だから俺はここが好きだ
勘違いもいい所だ……
そう言ってマサイは俺に抱きつく
そんなこんなで今日もメンバーは賑やかです。
そう言ってシルク達は戻って行ったしかし、マサイはそこにまだ居た。
マサイは手を合わせて言った
顔が熱くなるのがわかる…こういう時のマサイちょっとずるいかも……
そう言ってマサイは俺を抱きしめる。
そして首元にひんやりした感触がきた
首元を見るとそこには硝子で出来た十字架が付いたネックレスだった。
そう言ってマサイは俺のおでこにキスをした
俺達は2人に向かってそういった
そこで2人が笑っている気がしたから
マサイはそう言うといきなり俺をお姫様抱っこした
このままって……!
そして結局このままシルク達の元へ戻り、この状態を見たザカオがまた鼻血を出して倒れたのであった
その後、俺の誕生日パーティーが行われた。
その日の夜はマサイといつもより甘い夜を過ごすのだがそれはまた別の話
カイトside
今年もぺけが来てくれた。今日はぺけの誕生日だ、そしてしばらくするとぺけの後を追ってシルク達が来た。相変わらず賑やかな奴らだ
しかし、ぺけとマサイはまだ残っていた。そしてマサイは手を合わせて言った
ぺけの方を見ると顔が赤くなって照れている。
こうしてみると本当にぺけはたくさんの人達に囲まれてるな……本当に誕生日おめでとう……ぺけ
そう言うとマサイはぺけをお姫様抱っこしながら去っていった。ぺけはおろしてっと叫んでいたが……幸せそうで何よりだ。
俺達は2人の様子を見て心からぺけの幸せを願う。
[数時間後]
俺とかなでは、真夜中にぺけの部屋に来た。
ぺけはマサイと一緒に幸せそうに寝ていた。
俺達はぺけの部屋の机の上にあるものを置く。
それは[ローダンセ]という花で作ったドライフラワーと[スノードロップ]の花だ。
それを聞いた後俺は納得してその場を去り黄泉の国へ帰った。
ぺけたんside
次の日
俺は目を覚ました。隣にはマサイが寝ていた。
そうだ…俺は昨日マサイと……
俺は着替えて部屋のカーテンを開けようとした時だった。机の上にあるものを見つけた。
そこにあるのは二輪の花だった。
俺はその花を調べるこの花はローダンセとスノードロップだった。
ありがとう…カイト、かなで
俺は2人にお礼を言いながらマサイと部屋を出た。
ローダンセ…花言葉は『終わりのない友情』
『変わらぬ思い』
スノードロップ…花言葉は『希望』
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。