木が多くて。虫も多くて。
なぜか私1人で。
完全に迷いました。
靴紐結んでる少しの間でだよ!?
奏耶がなんかすごい歩くの早いせいだよ絶対...
.........
途端に冷たい風が吹いて、木を揺らす。
なんか暗くない、?
寒っ...
そう思いながらも歩いて行った。
...
木の根につまずき、そのまま倒れこむ。
もう...今日はついてない。
昨日の睡眠不足もあり、どんどん意識がもうろうと
していく。
ああ...私死ぬのかな...
バシッ
何か物が当たり見てみると、
私のリュックが地面にあった。
そう言って立とうとした時
ピキッ
痛みが走った。
私は渋々奏耶の背中に乗った。
奏耶は温かくて。たくましくて。
安心する。
あまりに奏耶の背中が落ち着くから
変なことを口走ってしまいそうで。
でも意識もはっきりしてないから、
夢か現実かの区別もつかないや。
なんか、すごい嬉しい言葉が聞こえる。
夢かな。
現実かな。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。