蓮「っ…はぁ」
また1日が始まった
奨くんがご飯をもってきてくれて、純喜が話をしにきてくれる
2人とも僕を元気づけようとしてくれてる
分かってる、立ち直らないと
でも涙がとまらないんよ
どんな時でもあなたを忘れられないんよ
ふと机の上の香水が目に入った
蓮「あなた、この香り好きだったな」
しばらく付けてなかったな
花壇の手入れも
部屋の窓から覗いた
蓮「わぁ…」
ガチャ
久しぶりに見た花壇はあの時のまま綺麗だった
蓮「純喜と奨くんかな…」ニコッ
あとでお礼言っとこ
そう思って窓を閉めようとした瞬間
フワッ
香水、いや蓮の香りがしたような
蓮「……?、蓮の花はずっと前に散ったのに…」
もう一度庭を見下ろした
蓮「…っ」
バタンッ
奨「うわっ、蓮?ご飯もってきたけど、ってどうした?!」
蓮「っ、はぁ…庭にっ…」
ダダダッ
涙でほとんど前が見えなかった
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。