チュンチュン…
『…っん……………朝か………ふぁぁ……』
結局あんまり眠れなかった…
とりあえずリビングにでも向かうか
階段を降りると彼の姿が見えた
蓮「わぁあなたちゃん!おはよ!」
『!!……おはよ…』
蓮「昨日はよく眠れた?」
『う、うん!』
蓮「そっか!朝ごはん食べに行くところなんだけどあなたちゃんも行く?」
『いく!』
れっつごー!なんて言って朝から元気な蓮くん
昨日のは何だったのだろうか…
奨「蓮!あなたちゃん!おはよう」
『おはようございます!わあ!朝ごはんも美味しそう…』
奨「たくさん食べてねー!」
本当に美味しい…幸せです…
蓮「そうだあなたちゃん!今日一緒に散歩しに行かない?」
『 散歩?』
蓮「うん、お庭の花もちょうど満開なんだ」
『行ってみたい!』
蓮「ふふふ、良かった〜!僕いったん部屋に戻ってから行くから、玄関の前で待ってて?」
『わかった〜』
ご飯を食べ終え玄関へと向かう
その途中どこも綺麗に掃除されているこの屋敷には相応しくなく、床が土?で汚れていたのを見つけた
『なんでこんなとこに土…いや石…?』
よくよく見ると、それはレンガの破片のようなものだった
なんでだろ?
あとで奨くんに言っておこう
蓮『あなたちゃん!お待たせ〜、行こっか!』
お庭は屋敷の裏にあるらしい
隣に並んで歩いていると
フワッ
…いい香り
優しいお花のような…香水かな?
蓮「あなたちゃん?」
『いい香りがする…』
蓮「あ!これね〜実は手作りなの!」
『え!香水を?つくったの?』
蓮「うん、お庭のお花で
ほら、あのお花」
蓮くんが指す方には美しい青色の蓮の花が池の上に咲いていた
『うわぁ…きれい………』
蓮「蓮の花って3日くらいで散り始めちゃうんだ、しかも朝にしか花は開かないの」
『そうなんだ…なんだか切ないね』
蓮「…ね…でもこんなに綺麗、香りもいいし、好きなんだ」
『うん…私も好きかも』
蓮「えへへ…嬉しい」ニコッ
それから他のお花も紹介してくれたり
2人でのんびりと過ごした
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!