『ふぅ…………』
1人にはあまりにも広すぎるお風呂に浸かってたら少しのぼせてしまった…
『ぼーっとする……』
お部屋に戻って横になろ……
あれ
私の部屋
どこだっけ?
ーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
はい。
さっそく迷子になりました。
歩いているうちに頭はスッキリしてきたけど…
片っ端からお部屋を開けてみてるけどほとんど空き部屋で一向に私のお部屋にはたどり着けてません。
『 お部屋こんなに要らないでしょ…』ブツブツ
そう言いながら1番奥の部屋を開けた
ガチャッ
蓮「あれ?あなたちゃん?どうした??」
『!…蓮くん〜…迷子になっちゃった…』
蓮「あはは!…そうよねあなたちゃんの部屋ちょっと行きづらい場所かもね〜
じゃあ、一緒に行こ?」
そう言って手を差し出してくれた
『うんっ』ギュッ
蓮くんの手は少しひんやりしていて気持ちよかった
そして私の鼓動は少しだけ速まっていた
ーーーーー
ーーーーーー
蓮「はい!ここだよ〜」
『ありがとう!今度こそ覚えた…笑』
蓮「分からなくなったらまたいつでも言ってね!」
『そうするね笑 おやすみ…!』
蓮「おやすみ……」
また蓮くんが見つめてくる
『……?』
けどその表情はさっきまでとは違っていて
微笑んでいるその目はどこか
儚かった
スッ
蓮くんの手が私の頬に触れた
『…………蓮…くん……?』
蓮「…!ごめんごめん笑 じゃあ、早く寝なね〜」
それからベットに横になっても
私の鼓動があまりにも速く動くからすぐには寝れなかった
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。