第11話

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2020/09/23 09:16


この屋敷の生活に慣れるのに時間はかからなかった






のんびり蓮くんと散歩するくらいしかしていないけど






そんなある日屋敷を歩いていると声が聞こえた






「んっ……ふんっ………」





『……?』









声がするのはどうもこの部屋


コンコン



奨「は〜い………ってあれ、あなたちゃん?どした?」




中からでてきたのは奨くん













訂正、汗をかきまくった奨くん





『な…にしてるの…笑』



奨「ああ、筋トレだよ!笑、ほら!」




初めて奨くんの部屋に入ったけど、お洒落な家具には似合わないものがちらほら





懸垂バー、プレスベンチに大量のダンベル





『えっ、なんでこんなに鍛えてるの…』




あまりのガチさにちょっぴり引いてる私




奨「いやいやいや!引かないでよ!笑、そうだな〜趣味もあるけどやっぱ体力つけたいからかな?」



『へぇ…』


奨「だから引かないでって!!あなたもやってみる?」


『うん、大丈夫!じゃあね!』








逃げるように部屋から出た私はなんとなくキッチンに来ていた











『あれ?純喜くんだ!…料理つくってるの?』



純「おー!あなた!そうやでー!カルボナーラ!!」


おお!純喜くんのカルボナーラ美味しいんだよね!





『…って、あれ?昨日も作ってなかったっけ?』


純「いや、つくったねんけど〜あんま納得いってなくって、いま研究中なのよ」



『へぇ!どんな感じ?』



純「これいつものやつより5gチーズ多めにしたんねんけど、どっちがええかな?」









5g……?え、細かくない?






『どっちも、うん、美味しいよ』


純「えー!絶対適当やろ!こっちの方がやっぱりまろやかやねんな〜…でも濃すぎても……」ブツブツ


『……』











家事担当の奨くんは筋トレに励み、警護担当の純喜くんはカルボナーラ研究













薄々気づいていたけど、2人とも変なひとだな

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