突然のことに、俺は動揺した。
あなたははっきりとそう言った。
でも、その言葉は、重く、苦しいものだった。
気のせいか、あなたの目にうっすらと涙が浮かんでいた。
そんなこと、するわけが無い。
だって、俺は…
俺は、あなたの言葉を聞き、一瞬驚いたが、我に返った。それと同時に、俺は、あなたにキスをした。
あなたは、目を丸くしながら、俺を見た。
俺は、照れないように振る舞うので必死だった。視線に耐えられず、俺は、荷物を持って、
とだけ言った。そして、急いで昇降口に向かった。
なんでって聞かれてもなぁ…
だって、俺は、あなたのことが、好きなんだから。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。