「 そう言う 流星の 束縛癖で どれだけ苦しんだか 、わかってる?
仕事で帰りが遅くなっても 不倫じゃないかって疑われて、電話に出られないと、別の男と話してるんじゃないかって思われて.
その為に、望に相談に乗ってもらった
よく会っていくうちに
ダメなことをするようになった.
ただ、 それだけ ……」
流星に 有無を言わせないために
ただ ただ 言い続けた .
「 流星といるより、望といた方がすっごく気が楽だった 。 何も考えなくていい、例え帰るのが遅くなったって、望は束縛したりなんかしなかった……
でも …… 貴方は違う ……っ ……」
考えるのだって辛かったのに
まさか 面と向かって言うだなんて
思ってもなかった .
『 ごめん ………… 』
「 もういいの、望とやり直す、」
『 えっ、 ? 』
流星の顔は 本当に焦っていた .
「 流星には、ちゃんと 中身から変わってもらって、新しい人を見つけて欲しい 。 私は 望と 全てやり直す 。」
『 そんなん自分勝手やん !!!』
「 そんなのわかってる!!!!」
「 私も 自分勝手だってことくらい、わかってる、けど、もう、無理なの……」
誰も何も 話さない .
ただ 床と見つめあって 、
何か 重思いに浸る .
沈黙を 引き裂いたのは 望だった .
〔 俺はあなたのこと、絶対幸せにする自信があんねん、でも、今のお前にはそんな自信あるんか?〕
何も答えない 流星 .
何も 話さない 中、
あなたの 持っていた 2枚の紙が
ことの 全てを 物語った .
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。