駅前の 大通り から 一本 入った 小路に
車を 停めた 流星 。
「 お仕置き 、 」
『 え、 ?? 』
「 え、? ちゃうやろ 、 お仕置き に決まっとるやろ 」
『 っ ………… 』
「 悪いことした って 思っとるんやろ ?」
ニヤッ と 笑う 流星
「 ここなら誰にも わからんやろ ?」
『 そ、 そうだけど !! 別に家で いいじゃん !! 』
「 スリル ってもんが 、 必要 やろ ?」
藤井流星 、強烈に ドS なのかも 、
なんて ことを 考えていたら 、
突然 覆い被さる
大きな 体の 流星 。
「 あなた は 俺のもん やってこと 証明 するから 、」
貪るように 私の 唇を 奪い去る 。
『 だぁッ … め…… ‼︎ 』
「 お仕置きに だめ とか ないやろ ?」
『 だって 、 ‼︎ 』
そう言って 自分の お腹を 見つめる
拒否 は するけど
拒否した ところで どうにもならない。
「 いい加減 、 わかってくれへん ?
お前は 、 俺の やろ ?」
〝 なのに なぁ … w 〟 って
私の お腹 を 見つめる 流星 。
『 ごめん…… なさい ……』
「 謝られても 困んねん 、 相手 誰なん? 」
『 い …… 言えないよ …… 』
「 やっぱり 不倫相手 を かばうんか 」
〝 そうじゃない ‼︎ 〟 って
そう答えようと した時 、
首筋に 痛みが走った 。
『 いたッ … ‼︎ 』
「 俺の って いう 印だけど ? w」
吐くように 少しだけ 笑って
バックミラーを 動かす 流星 。
大体の ことは 予想が ついた。
バックミラー で 首筋 を 見れば
美しく 輝く ルージュ が あった 。
予想通り だ 。
「 もし 、 不倫相手の ことを 言わないんやったら、 お仕置きは キツくなるだけやけど ええんか ? 」
『 言ったら …… どうなるの …… ?』
恐る 恐る 流星の 目を見てみれば
鋭く 且つ 淋しげ な 瞳が あった 。
「 見つけ出して 、 抹消 する …」
抹 ………… 消 …
望 は この世から 、 消される ……
そんなの 絶対 に 嫌 !
と 思った時 ふと 今さっきの 出来事を
思い返した 。
キツくなる お仕置き と
首筋 の ルージュ ……
こうなったのは 自分の せいなのに
自分 で 自分の 首を 締めているのに
どうして この 選択に
苦しんでるの …………
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!