樹羅side
私はやだった。雄登が1人で強くなって私たちから離れちゃうんじゃないかと思って寂しかった。小学生3年生の時雄登は弱い・臆病・泣き虫といじめられた事がある。確かに幼馴染だったけど特別仲がいいって訳でもなかった。
小学生の頃……
男の子》
男なのにすぐ泣くってホントに弱いよなー!笑
こんなんじゃ将来彼女守れねぇじゃん!笑
よっわ〜!笑
女の子》
こんな弱い人と付き合いたくないよねぇ!
何かあった時すぐ負けそう!
男》
弱〜虫、弱〜虫、弱〜虫www
女子》
まだ泣いてるよwww
男子》
は?
男子》
女子のクセしてなんだよ
(帰る)
あの時から私は雄登が虐められないように必死に守った。何かあった時は私が庇った。けどどんどん大人っぽくなって行って男らしくなって前まで嫌いだったお化け屋敷だって余裕で入れるようになって色々とこされてしまった。身長以外はwww私はもうこの子の事はもう守らなくても大丈夫なんだって思った。普通嬉しいのかもしれない。けど私はその逆だ。どんどん離れて行くんじゃないかとか、守られるんじゃないかとか色々考える。自分は守られるのは好きじゃないから…この先もずっと雄登の事は守りたかった…けどもういらなくなっちゃったね……
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!