その後私達は家に戻った
久しぶりに帰ってきた家は薄暗くて
少し不気味だった
さっき思った。
前も充分細いと思ってたけど、今は余計に痩せ細ってる…
私はシルクが出してくれたご飯を少しづつだけど、食べていたから。
冷蔵庫を開けると、こないだまでなかった食材がたくさん入っていた
マサイは私の手を引っ張った
マサイは私を抱きしめた
ズキッと胸が痛む
マサイはポタリと私の肩に涙を落とす
私はマサイの背中に手を回し、思い切り抱きしめた
俺はあなたの肩に顔をうずめて泣いた
あなたも俺の胸の中で泣いていた。
もうこれ以上、辛い思いはしたくない
俺は自分の袖て涙を乱暴に拭って
あなたの頬に手を当てた
あなたの涙を親指で拭った
あなたも俺の頬に手を当てて親指で涙を拭ってくれた
俺はあなたに顔を近ずけてキスをした
あなたは少しだけピクリと動いたけど
そこからは俺に体を預けていた
あなたが俺と会わなくなって、曜日感覚と日にち感覚がなかったから気づかなかったけど
今日は金曜日だった。
だから明日は俺もあなたも休み
俺はあなたをお姫様抱っこしてソファに下ろし、押し倒した
手際よくあなたの服を脱がして
優しく愛情を沢山込めて抱いた
次の日、朝起きるとあなたが隣にいない
俺はバッと起き上がり、リビングに駆け出した
ほっ……。
あなたは台所で朝ごはんを作っていた
そう言ってすぐさまあなたの元へ寄り、後ろから抱きしめた
あなたは仕方なく料理を再開した
あなたはクルッとこっちに向き直って
俺の腕の中にくる
可愛すぎるよ。
こんなの…こんなの……
俺とあなたは目を見合わせて笑う
コアラみたいに抱きついてくるあなた
ニッと笑って、あなたとご飯の用意をして2人で食べた
最近あまり、眠れていなかったせいで再び眠気が襲いいつの間には眠りについた
ほっぺたをつんつんする。
寝息が聞こえて、寝ているのだと思った
チュッ
私はマサイのほっぺたにキスをした
マサイの髪を撫でた
サラサラしていて艶がある
涙が出そうになるのを堪える
え?起きてたの?
マサイは起き上がって、泣いてる私の頭を撫でる
私はどうしてマサイを最後まで信じてあげなかったのだろう。
私は一生懸命頷いた
私は、こんなにも私のことを思ってくれてる人がいるのに、そこに戻ろうとしなかった。
ほんとにあの時の私に言ってやりたい
『最後まで、マサイを信じて。』と。
マサイは私の頭を優しく撫でた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。