私はゆっくりと立ち上がり制服に着替え髪を結び軽く化粧をする
そう言いながらも魚と野菜を手に取った
そのまま魚を焼いてサラダを盛り付ける
味噌汁とご飯をよそってテーブルの上に置きに行く
カチャッとドアを開けると
Tシャツを脱いでいる最中のマサイがいた
私は目を自分の手で隠す
慣れろって言われても…朝から刺激強すぎ…
その瞬間、マサイの携帯が鳴る
まさか!電話の相手はシルク…!?
叫び声聞こえてたのかな…
恥ずかしすぎる…
マサイはそう言って携帯を置いた
私はそう言って少し乱暴にドアを閉める
俺は1人部屋で呟く
それにしても、顔真っ赤だったな〜…
可愛かった…
俺はリビングへ向かう
あなたの料理にはほんとに感心する
毎朝毎朝ご飯作って大変そうだし…
俺とあなたは箸を進める
俺とあなたは手を繋いで外へ出る
今日は雲ひとつない快晴だ。
でもどんどん冬が近づいてきているのか少し肌寒い
俺はあなたの頭を撫でる
後ろを振り向くとそこに居たのは、あの先輩だった
先輩はニコッと笑って立ち去った
そう。私はあの先輩から、今日の放課後体育館裏に来るように言われている
私も結構心配…というか、怖い…
行きたくないけど…行かなかったらしつこそうだし…
あなたの手がほんの少しだけ震えている
俺は再びあなたの頭を撫でる
バイバイと言って後ろを向いたあなたを引き止めた
チュッ
ニコッと笑うとあなたの顔は真っ赤
最後に頭をポンポンと叩いて後ろをむく
絶対いろんな人に見られた…
恥ずかしすぎる…
い、今のって…キスしてるとこ!?
そんなことを話しながら教室に行くと、全員に囲まれた
一気に顔が熱くなる
な、なんで?
自分で言ってて恥ずかしくなる
優香がそういった途端全員がその場から立ち去った
ほんとに優香ってば優しい…
私が惚れるって…
何やかんやでついに放課後…
私はグッと拳を握った。
そして、体育館裏へと向かう
まだ来てないのかな
しばらく待っていると
急に後ろからタオルで口を押さえつけられた
抵抗しても全然だめ。
ちらっと上を見るとそこにいたのは…
私はそこで意識が途切れた
うっすら目を開けると、体育館裏にある倉庫の中だった
起き上がろうとしたけど
手足が縛られていて身動きが取れない
てか、誰…この人たち
この人たちも先輩ってこと?
『陸』って呼び捨てにしてたから、あの先輩の同級生…?
私が振り向かなかったからって…
そんなことで私をこんな目に合わせてるわけ?
心底呆れる…
そう言って不気味に笑う陸先輩
全身に鳥肌が立った
そう言って女の子たちは倉庫から出ていった
ほんとに寒気がする
え、また告白かと思ってた来たんですけど…
え、襲うって…
先輩は私の涙を拭う
叫びたい…!!
マサイ…助けて…
先輩は私の太ももを触ってくる
鋭い目付きを向けられた瞬間
私は殴られた
口の中に血の味が広がる
痛い…
その後もお腹と背中を何度も蹴られた
すると私の胸ぐらを掴んで持ち上げる
足についていた紐を外され
傷だらけの足でゆっくり立ち上がる
は?何こいつ…やっば。
頭いかれてる…
陸先輩の息が上がっている
私の足や腕についている傷口からの血をペロリと先輩は舐めた
ほんとに頭いかれてる…
マサイ…助けてっ
そう思った瞬間、ドアがバンッ!!!と勢いよく開く
マサイは先輩を睨む
先輩は一瞬だけ怯んだがマサイに殴り掛かる
マサイはそれを瞬時に交わし、蹴りを入れる
先輩は倒れた
マサイと凱斗を見た瞬間涙が頬を伝う
私は一生懸命頷く
マサイは私の手についている紐を解きお姫様抱っこをする
私はマサイにお姫様抱っこされてる間も涙を流し続けた
家に着いて、マサイが傷の手当をしてくれた
私のせい…で先輩は大学に行けなくなった
でも、よかった…ほんとに。
もうこれから、何も起こらない…
私はその場でうずくまった。
怖くて怖くて、学校にも行きたくない…
マサイと凱斗は唇を噛み締めた
あなたは何も言わない。
それほど怖かったのだろう。
こんなに傷だらけにされて、挙句の果てには犯されかけて…。
こんなの、ただのレイプじゃねぇか。
警察に言ったら、あいつはきっと捕まる。
その後も俺らは警察に行き、全てを話した。
陸っていう先輩とその両親とあなたの両親も警察に来た
俺達は深々と頭を下げられた
先輩は、そのまま少年院行きになった
おあなたのお父さんと、お母さんは俺の元によってきた
深々と頭を下げるあなたの両親
ニコッと笑いかけるとあなたも弱々しく笑う
そう言ってあなたとあなたの両親は別れた
あなたは首を横に振った。
けど、その傷だらけの体で大丈夫と言われても、無理がある
家に帰ってそうそうにあなたの背中とお腹を見せてもらった
そこには痛々しい痣が複数ついていた
あなたのお腹や背中にガーゼやら湿布やら包帯やらをつける。
あなたの足にも手にも包帯や絆創膏がたくさん着いている。
顔にも…
俺はあなたを優しく抱きしめる
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。