第56話

まさかの事態
2,103
2019/03/13 04:26
あなた
あなた
ん〜…
もう朝か〜ふぁ〜…
私はゆっくりと立ち上がり制服に着替え髪を結び軽く化粧をする
あなた
あなた
朝ごはん…何にしようかな
そう言いながらも魚と野菜を手に取った
そのまま魚を焼いてサラダを盛り付ける

味噌汁とご飯をよそってテーブルの上に置きに行く
あなた
あなた
マサイ起こそ〜
カチャッとドアを開けると
あなた
あなた
あっ
マサイ
マサイ
ん?
あなた
あなた
わぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
ごごご、ごめん!!!
Tシャツを脱いでいる最中のマサイがいた
マサイ
マサイ
別に、そんな焦んなくても…‪w
あなた
あなた
だ、だって…
私は目を自分の手で隠す
マサイ
マサイ
何回も見てんだから、慣れろって
慣れろって言われても…朝から刺激強すぎ…
あなた
あなた
慣れないよぉ…
その瞬間、マサイの携帯が鳴る
マサイ
マサイ
もしもし?
シルク
シルク
『めっちゃでかい叫び声聞こえたけどなんかあったのか?』
マサイ
マサイ
ん?あぁ、あなたが俺の上裸見て叫んだだけ
あなた
あなた
なっ!
まさか!電話の相手はシルク…!?

叫び声聞こえてたのかな…

恥ずかしすぎる…
シルク
シルク
『あぁ何だそんなことか…なんかあったのかと思って心配したわ‪w』
マサイ
マサイ
わりぃわりぃ、じゃーな
シルク
シルク
『うぃ』
マサイはそう言って携帯を置いた
あなた
あなた
早く着替えてね!朝ごはん出来てるから!
私はそう言って少し乱暴にドアを閉める
あなた
あなた
はぁ…
マサイ
マサイ
なんで怒ってんだよ〜
俺は1人部屋で呟く
それにしても、顔真っ赤だったな〜…

可愛かった…
俺はリビングへ向かう
マサイ
マサイ
毎朝すげぇな…ほんと
あなた
あなた
そー?
あなたの料理にはほんとに感心する

毎朝毎朝ご飯作って大変そうだし…
あなた
あなた
食べよ!
マサイ
マサイ
おう
あなた
あなた
いただきます!
マサイ
マサイ
いただきまーす
俺とあなたは箸を進める
あなた
あなた
ごちそうさまでした!
マサイ
マサイ
ごちそーさま
マサイ
マサイ
じゃ、行く?
あなた
あなた
うん!
俺とあなたは手を繋いで外へ出る
今日は雲ひとつない快晴だ。

でもどんどん冬が近づいてきているのか少し肌寒い
マサイ
マサイ
寒くなってきたね〜
あなた
あなた
だね〜
あなた
あなた
雪降るかなー!
マサイ
マサイ
降るといいな!
俺はあなたの頭を撫でる
あなた
あなた
うん!
男子の先輩A
瑠璃坂さん。おはよう!
あなた
あなた
え?
後ろを振り向くとそこに居たのは、あの先輩だった
あなた
あなた
あ、おはようございます…
先輩はニコッと笑って立ち去った
マサイ
マサイ
あいつ…から?呼び出しくらってんの
あなた
あなた
うん…そう
そう。私はあの先輩から、今日の放課後体育館裏に来るように言われている
マサイ
マサイ
まじで心配なんだけど…
あなた
あなた
多分…大丈夫だよ…
私も結構心配…というか、怖い…
マサイ
マサイ
無理に行かなくてもいいからな?
あなた
あなた
うん〜…
行きたくないけど…行かなかったらしつこそうだし…
あなた
あなた
マサイ…近くにいて?
マサイ
マサイ
え?
あなた
あなた
何かあったら、すぐ叫ぶから…。
あなたの手がほんの少しだけ震えている
マサイ
マサイ
うん。分かった。
俺は再びあなたの頭を撫でる
あなた
あなた
じゃ、行ってくるね!
マサイ
マサイ
行ってらっしゃい
バイバイと言って後ろを向いたあなたを引き止めた
マサイ
マサイ
あ、まって
あなた
あなた
ん?どうし…
チュッ
マサイ
マサイ
忘れもん
ニコッと笑うとあなたの顔は真っ赤
あなた
あなた
ちょ!ここ学校だよ…!
マサイ
マサイ
俺のって見せつけただーけ
あなた
あなた
みんな見てるし…
マサイ
マサイ
いいじゃん。ね?また帰りね
あなた
あなた
じゃーね…
最後に頭をポンポンと叩いて後ろをむく
あなた
あなた
はぁ…
絶対いろんな人に見られた…

恥ずかしすぎる…
吉田 優香
吉田 優香
あーなーたっ!!おはよ!
あなた
あなた
わっ!優香!
あなた
あなた
おはよ!
吉田 優香
吉田 優香
今の、見ちゃった!
あなた
あなた
うぇ!?
い、今のって…キスしてるとこ!?
吉田 優香
吉田 優香
ほんとに愛されてるよね〜!
羨ましい!
私もそんな彼氏見つけなきゃ!
あなた
あなた
優香もすぐ見つかるよ!
可愛いし明るいんだから!
吉田 優香
吉田 優香
そーだといいなぁ〜
そんなことを話しながら教室に行くと、全員に囲まれた
あなた
あなた
えっ、な、なに
男子B
あなた、俺今見ちまったんだけど…
あなた
あなた
へっ……
一気に顔が熱くなる
男子C
あいつ…許せねぇ…
あなた
あなた
え?
な、なんで?
男子C
俺らのマドンナに手ぇだすなんてぇ!!!
あなた
あなた
ま、ま、ま、マドンナ!?!?
あなた
あなた
い、いや!ちょっと待って!
男子C
ん?なんだよ、
あなた
あなた
マサイは…彼氏だから…キス、しててもおかしくないって言うか…なんて言うか…
自分で言ってて恥ずかしくなる
男子C
いやそーだけど、学校の前でやる必要ねぇだろ?
あなた
あなた
うっ……ごもっともです…
男子B
まぁまぁ、落ち着けって
吉田 優香
吉田 優香
とりあえずさ、あんたたちどいてくれない?
席、座れないんだけど?
男子A
あ、わりぃ
優香がそういった途端全員がその場から立ち去った
あなた
あなた
ゆうかぁ〜…ありがと
吉田 優香
吉田 優香
全然!あなたのためだもん!
ほんとに優香ってば優しい…

私が惚れるって…
何やかんやでついに放課後…
あなた
あなた
マサイにLINEで伝えなきゃ
あなた
あなた
『今から体育館裏に行ってくる。なんかあったらすぐ叫ぶね』
マサイ
マサイ
『分かった。気をつけてな』
私はグッと拳を握った。

そして、体育館裏へと向かう
あなた
あなた
先輩…?
まだ来てないのかな
しばらく待っていると
あなた
あなた
んぐっ!!!
急に後ろからタオルで口を押さえつけられた
あなた
あなた
んんっ!!!んん!!
抵抗しても全然だめ。
ちらっと上を見るとそこにいたのは…
私はそこで意識が途切れた
あなた
あなた
んっ…
うっすら目を開けると、体育館裏にある倉庫の中だった
起き上がろうとしたけど

手足が縛られていて身動きが取れない
あなた
あなた
どうして…こんなことするのっ…
女子A
はぁ?なんでかわかんない訳?
女子B
こいつ、馬鹿なの?
女子C
アホくさ
てか、誰…この人たち
女子A
陸のため…
あなた
あなた
陸…?
女子C
あんたに告白した先輩…って言った方が分かる?
女子B
陸の名前も知らないなんて…
あなた
あなた
陸先輩のためって…どーゆーことですか
この人たちも先輩ってこと?
『陸』って呼び捨てにしてたから、あの先輩の同級生…?
女子A
陸は、あなたのことをずっと見てきたの。
もちろん私達は陸のことが好きなの。
女子B
それでもあなたは、陸に振り向くことは無かった。むしろ、毛嫌いしているでしょ。
女子C
これは、陸に頼まれてやったことなの。
そろそろ陸も来ると思うわ。
あなた
あなた
そんな…!
私が振り向かなかったからって…

そんなことで私をこんな目に合わせてるわけ?

心底呆れる…
男子の先輩A
わるい、遅れた
女子A
陸!ちょうど良かった。いまさっき起きたところよ
男子の先輩A
その格好…似合うね
そう言って不気味に笑う陸先輩

全身に鳥肌が立った
女子C
じゃ、私達は出ていくから、好きにやっちゃって
女子B
じゃ、がんばー
そう言って女の子たちは倉庫から出ていった
男子の先輩A
さっ、楽しみましょーかね
あなた
あなた
何する気…
ほんとに寒気がする
男子の先輩A
え?分かっててここに来たんでしょ?
あなた
あなた
へ?
え、また告白かと思ってた来たんですけど…
男子の先輩A
襲われるって、分からなかったの?
あなた
あなた
は?
え、襲うって…
男子の先輩A
始めようか…
あなた
あなた
やだっ…やめてっ
男子の先輩A
何?今更、怖いの?
あなた
あなた
ちがっ…
男子の先輩A
あーぁ、泣いちゃって…
涙も似合うね…かわいい
先輩は私の涙を拭う
あなた
あなた
触らないで…っ
男子の先輩A
いいね。そーゆーの。そそる
叫びたい…!!

マサイ…助けて…
男子の先輩A
最初は何しよーかな〜
先輩は私の太ももを触ってくる
あなた
あなた
やめっ……て!
あなた
あなた
マサイっ……
男子の先輩A
なに?俺がいるのに他の男の名前呼ぶわけ…?
あなた
あなた
え…?
あなた
あなた
うっ…!
鋭い目付きを向けられた瞬間

私は殴られた
口の中に血の味が広がる
痛い…
あなた
あなた
うっ!!
その後もお腹と背中を何度も蹴られた
あなた
あなた
うっ…はぁ…
あなた
あなた
やめっ…て……
男子の先輩A
うるせぇ…黙れ。
お前は俺の言いなりになってればいいんだよ…。
すると私の胸ぐらを掴んで持ち上げる
あなた
あなた
うっ…はぁはぁ…
男子の先輩A
ほら、立て
足についていた紐を外され

傷だらけの足でゆっくり立ち上がる
男子の先輩A
その傷だらけの体…美しいよ
は?何こいつ…やっば。

頭いかれてる…
男子の先輩A
今から、犯してあげるから…
陸先輩の息が上がっている
あなた
あなた
やだっ…
私の足や腕についている傷口からの血をペロリと先輩は舐めた
あなた
あなた
やっ、やめて!
男子の先輩A
かわいいね…ほんと好き…。
君のこと、こんな風に犯してみたかったんだ…
ほんとに頭いかれてる…

マサイ…助けてっ
そう思った瞬間、ドアがバンッ!!!と勢いよく開く
マサイ
マサイ
てめぇ死にてぇのかよ…
男子の先輩A
あ?
あなた
あなた
マサ…っい…
マサイ
マサイ
あなた!!
その傷…
マサイは先輩を睨む

先輩は一瞬だけ怯んだがマサイに殴り掛かる

マサイはそれを瞬時に交わし、蹴りを入れる

先輩は倒れた
マサイ
マサイ
おい、こいつ。先生のとこ連れてけ。
んで俺の代わりに全部話してくれるか?
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
あいよー
あなた
あなた
かいっ…と
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
また、後で来るからさ。
あなた
あなた
うっん…
マサイと凱斗を見た瞬間涙が頬を伝う
マサイ
マサイ
あなたっ…!
マサイ
マサイ
こんなに傷だらけで…。
あいつに全部やられたのか?
私は一生懸命頷く
マサイは私の手についている紐を解きお姫様抱っこをする
マサイ
マサイ
傷…痛むだろ?家帰って、手当するから。
マサイ
マサイ
凱斗には、後で家に来てもらう
私はマサイにお姫様抱っこされてる間も涙を流し続けた
家に着いて、マサイが傷の手当をしてくれた
あなた
あなた
ありがとう…
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
おーい、来たぞー
マサイ
マサイ
よー、あいつ、どーなった?
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
退学だってよ。
その周りにいた女の先輩3人はしばらく停学だとよ。
あなた
あなた
退学…
私のせい…で先輩は大学に行けなくなった
でも、よかった…ほんとに。

もうこれから、何も起こらない…
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
あなた…大丈夫か?
あいつに散々怪我させられただろ?
しかも、犯されそうにもなって…
あなた
あなた
怖い…
あなた
あなた
震えが…止まらないの…っ
マサイ
マサイ
あなた…
私はその場でうずくまった。

怖くて怖くて、学校にも行きたくない…
マサイ
マサイ
もっと早く気づけば…
マサイと凱斗は唇を噛み締めた
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
ほんとに…ごめんっ
マサイ
マサイ
ゴメンな…。
俺が待ってたのに…
あなたは何も言わない。

それほど怖かったのだろう。

こんなに傷だらけにされて、挙句の果てには犯されかけて…。

こんなの、ただのレイプじゃねぇか。

警察に言ったら、あいつはきっと捕まる。
マサイ
マサイ
あなた…警察、行くか?
あなた
あなた
……え?
マサイ
マサイ
あいつはきっと捕まるよ。
これは立派なレイプ犯罪だ。
マサイ
マサイ
あなたが行くなら俺らもついてくから。
あなた
あなた
………い…く。
あなた
あなた
もう、これ以上、怖い思い…したくないの……
マサイ
マサイ
俺もそれがいいと思う。
新島 凱斗(にいじま かいと)
新島 凱斗(にいじま かいと)
俺も。
その後も俺らは警察に行き、全てを話した。

陸っていう先輩とその両親とあなたの両親も警察に来た
俺達は深々と頭を下げられた
あなたの父親
私の娘になんてことしてくれたんだ。
あなたの母親
なにか理由があったんですか?
男子の先輩A
て好きだったの…振り向いてくれなかったから…
あなたの父親
こいつを訴えさせてくれ。
あなた
あなた
お父さん…
あなたの母親
あなたは、警察に訴えられるほどのことをしたのよ。しっかり罪を償いなさい。
先輩の母
ほんとに…申し訳ありませんでした…
先輩の父
大変ご迷惑をおかけしました。
申し訳ありませんでした。
先輩は、そのまま少年院行きになった
あなた
あなた
お父さん…お母さん…心配かけてごめんなさい…
あなたの父親
本当にもう、大丈夫なのか?
あなたの母親
辛かったら、いつでも言うのよ?
あなたの父親
マサイくん…
おあなたのお父さんと、お母さんは俺の元によってきた
マサイ
マサイ
はい。
あなたの父親
あなたのことを助けてくれてありがとう。
あなたの母親
ありがとう。マサイくん。
深々と頭を下げるあなたの両親
マサイ
マサイ
顔を上げてください。
俺は彼氏として当たり前のことをしたまでです。
あなた
あなた
マサイ…
ニコッと笑いかけるとあなたも弱々しく笑う
あなたの父親
今日はこれで帰ろう。
あなたも疲れただろ。
あなた
あなた
うん。ほんとにごめんね。迷惑かけて。
あなたの母親
いつでも頼ってね?まってるから。
あなた
あなた
ありがとう。お母さん!
あなたの父親
じゃあ、またな。
そう言ってあなたとあなたの両親は別れた
マサイ
マサイ
あなた…
あなた
あなた
……ん?
マサイ
マサイ
ごめん。
あなた
あなた
ううん…
あなた
あなた
嬉しかったから…
あなたは首を横に振った。

けど、その傷だらけの体で大丈夫と言われても、無理がある
あなた
あなた
て私こそ…ごめん
あなた
あなた
叫べなかった…
マサイ
マサイ
そんなのいいんだよ。
あなた
あなた
マサイ…
マサイ
マサイ
ん?
あなた
あなた
私…お腹と背中も傷だらけ…なの。
マサイ
マサイ
え?
家に帰ってそうそうにあなたの背中とお腹を見せてもらった
マサイ
マサイ
あいつ…
そこには痛々しいあざが複数ついていた
マサイ
マサイ
手当…するね。
あなた
あなた
うん…
あなたのお腹や背中にガーゼやら湿布やら包帯やらをつける。

あなたの足にも手にも包帯や絆創膏がたくさん着いている。

顔にも…
マサイ
マサイ
ごめんっな…
あなた
あなた
ううん…大丈夫だよ
俺はあなたを優しく抱きしめる

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