何日ぶりかにみんなに会えるのが嬉しくてたまらない私
ピーンポーン
みんなそれぞれの挨拶で…やっぱりみんながいると楽しいな!!
話ってなんだろう…?
みんなゾロゾロと座った
あ、それの事か…
思い出したくはないけど…みんなにも分かって貰いたいから…
マサイは私の手が少しだけ震えているのを見逃さなかった
マサイは私の手を握った
みんなが私を心配してくれた、
でも私はなるべく現実から目を背けたくない。
と伝えて、話を聞く。
ただ、私の手はマサイが握ってくれている
シルクは悔しそうに昨日のことを語る
みんなも唇をかみしめて聞いていた
だほちゃんは終始私を気にかけてくれていた
だほちゃんが口パクで『大丈夫だよ』と言ってくれて、すごく安心した
私は首を横に振る
無理をして笑う私…。
不自然な笑い方になっていないだろうか
頬が引きつって少しだけ痛い
別に二人きりにしなくても、私は大丈夫…
そう思ってた。
私は無理して笑顔を作っている時に
みんなが一瞬驚いた表情をしたことに気づいていなかった。
まさか、あのタイミングで…
涙を流していたなんて。
自分でも気づかないくらい自然に出てきていた涙だった
みんなが私たちの家からでていく
急にマサイの低い声に驚いて敬語になった
縦に首をふった
マサイは私の頬についた涙の跡を拭う
マサイの言葉に、一筋の涙が私の頬を伝った
マサイは私の手を引っ張って抱きしめた
私はマサイの腕の中で沢山の涙を流しながら話した
マサイは私を抱きしめる腕に力を込めた
マサイの声はとても優しかった
私の背中をポンポンと優しく叩く
私は必死に頷いた
マサイの言葉に涙が止まらなくなった…
マサイside
無理して笑ってることはずっと気づいてた。
あの時からあなたは、たまに辛そうな顔をする時がある。
本人は気づいてないんだろうけど…
俺は絶対見逃さない。
特に、今日のは。
震えてる手も、無理して作った笑顔も…
涙はみんな、気づいてな。
まぁあれに気づかない人はいねぇか。
あの日、倉庫であなたを抱きしめた時…
弱音を吐いてなかったあなた。
俺の心配ばかりで…自分のことなんかどうでもいいみたいな…。
ばかだよ…ほんとに。
あの時だって、手…震えてたくせに…。
俺が気づかないとでも思ってんのかよ。
辛いなら辛いって…怖いなら怖いって…
言えばいい。俺らの前で無理する必要なんかないんだ。全てをさらけ出してほしい。
我慢なんかするな。
辛い顔を見るくらいなら、思う存分泣いて、スッキリしろ。
もう、マサイの前で…みんなの前で無理をするのはやめよう。
そう心の中で思った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。