そこは、8人で使うには広すぎるくらいの楽屋だった
あれ!!衣装だ!!
私が作ったやつだー!
あなたは嬉しさのあまり、笑をこぼした
あなたの視線を追うと、そこには…。
あなたが一生懸命作ってくれた衣装。
ずっと頑張って作ってたもんな~。
嬉しいな…私が作った衣装がここに並べられてて、これをみんなが着てくれる…。
考えただけで涙が出そうだった。
ポンッとあなたの頭に手を置いた
あなたは涙を拭ってそう言った
マサイに微笑むとマサイもそれに応えて微笑んでくれた
みんなに衣装を手渡した。
みんな、びっくりしてるけど…w
そ私は自分の前でピースをして自慢げにそう言った。
みんな褒めちぎってくれるけど…照れるなぁ~w
バレたぁ~ww
コンコン
バタン
シルクside
めちゃくちゃ広い楽屋について、テンション上がってた時に、ふとあなたを見たら…
1点見つめて少し微笑んでいた。
その横にはマサイもいてあなたとマサイの世界観に入れそうにもなかった…。
相変わらずだよ。ほんとw
__数分後
ガチャッ
マサイ、顔真っ赤…。
でも、よ、よかった…。
マサイに似合ってるって言われて安心した。
きっと私も真っ赤なんだろーな。
マサイは照れ隠しかふいっと顔を背けてしまった
みんなを見渡すと…
なぜか目を真ん丸にしてポカンとしていた
どうしたんだろう…
変、かな?
私の言葉にみんながハッとした。
なんか、焦ってる…?
気のせいかな~
チラッとマサイを、見ると…
うっ…なんか、怒ってる~?
マサイが渡してきたのは、今日マサイが着ていたパーカーだった。
なんでだろう…。
やっぱり変だった!?
そう思って、シュンとしていると…
じゃあ、なんでパーカー?
マサイは私に聞こえないようにして言ったみたいだけど私はそれを聞き逃さなかった。
ボッと一気に顔が熱くなるのを感じた
うぅ~恥ずかしすぎる…。
マサイったらここまで来ても私の嬉しい言葉ばっかり言ってくるし…。
みんなの前で見せつけても後でからかわれるだけなのに~。
なんか、みんなそれに頷いてるけど…。
なんで胸が痛いんだろう…
みんな、せっせと準備に取り掛かっていた
準備が終わって一息ついていると
ダーマはよいしょーっとふざけて言って、私の隣のイスに座った
ダーマの言葉は私の心にスっとはいってきた。
ふふっと笑ってそう言った
ダーマは立ちながらピースをして、その場を後にした
その後イベントは無事に終了し残るは例の握手会のみ…
___無事握手会も終わりみんなで打ち上げ
マサイはいかにも悪そうな顔でそう言った
マサイはニヤリと口角をあげて笑った
こうして、何事もなく終わったイベントと打ち上げ…。
みんなそれぞれ家に帰って今はマサイとあなたの二人きり。
せめて、しゃがんでくれ~(泣)
ほんとに届かないんだから~
20cm以上差がありますけど~?
クイッと顎をもちあげられてマサイを見る
マサイは意地悪そうな笑みを浮かべていた
あっ…呆れられちゃったかな…。
私がなかなかキスしないから。
急に降ってきたマサイの唇に驚きを隠せなかった
息が苦しくなって呼吸が出来ない…。
私はマサイの胸をドンドンと軽く叩いた
やっと唇を話してくれたかと思ったら、
またもや意地悪そうな笑みを浮かべている
マサイの顔が目の前にある
マサイは私の目の前に立って待っている
私は届かないことを分かっていながらもマサイの首に手をかけた
いくら背伸びをしても、届かない…
マサイは少しだけしゃがんで背伸びしてやっと届くくらいまでになった
チュッ
唇が触れたか触れないかくらいのキスだったけど、私にはこれが精一杯だった
マサイは再び唇を重ねた
マサイのそのドSな発言に拗ねながらも
胸がキューっとなるのを感じていた。
やっぱり、好き…
マサイside
無事にイベントが終わったのはいいけど…
握手会の時…確実にあなたの事を狙ってる男もいたし…不安しかない。
あなたのボード持ってる人も多かったし…。
まぁ確かにあなたは可愛すぎる。ましてや、あの衣装って。無自覚にも程があんだろ。
あなたからのキス…楽しみだな。
そしたら「届かない…」なんて言い出すから…
気づいたら俺はあなたの唇を強引に奪っていた。
あなたが俺の胸をドンドンと軽く叩いたから唇を離すと、あなたの顔は真っ赤。
可愛すぎて理性保ってる俺の身にもなれやw
頑張って背伸びしてるのを見たら、耐えられなくなって
仕方ないから少しだけしゃがんだら…
あなたは頑張って俺に触れるか触れないかくらいのキスをしてくれた。
正直、めちゃくちゃ嬉しかった…。
その後「もー絶対しない…。」とかいわれたけど別に構わなかった。
とか思ったけど内心、ちょっとショック…w
まぁ別に俺からキスすればいい話。
そう思って再び俺はあなたの唇に自分の唇を重ねた。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。