ドックンドックンと高鳴る心臓の音
あなたの両親が扉を開けるまでの数秒は
俺にとってはとても長く感じていた
俺は緊張を隠しきれず
少し戸惑ってしまった。
あなたのご両親とは何度か顔は合わせているが
今日はいつも会うのとは別格だ
俺は軽く会釈をして靴を脱いだ
これを言われたらこう返事をする。
面接のような感覚でセリフを少し覚えたはず
にも関わらず、家に着いた瞬間
頭の中が真っ白になってセリフが全て飛んだ
俺はぺこりとお辞儀をした
木製のテーブルを挟んで2対2で座る
俺は座ったままお辞儀をした
あなたのお父さんの鋭い目付きに少し怯えた
俺はおでことテーブルがくっつきそうなくらい深く頭を下げた
あなたのお母さんは、とても賛成してくれていた
ただ、あなたのお父さんは…バツが悪そうな顔をしていた
ドキリと心臓が跳ねる
何となく、そんなことを言われる気がしていた
俺はお辞儀をしたまま唇を噛んだ
あなたは泣きそうになるのを堪えてお父さんにそう聞いた
確かに、YouTubeが無くなってしまったら
俺らはどうしようもない。
俺はあなたのお父さんの目をしっかり見てそう伝えた
お父さんは俺から目をそらさず、あなたにそう言った
俺はそう言うとあなたの手を握りしめ、もう一度深くお辞儀をした
お父さんは少し間を空けるとあなたに問いかけた
あなたはお父さんに優しく微笑みかけた
お父さんはそう言って立ち上がった
俺とあなたは一緒に立ち上がって俺は深くお辞儀をした
あなたは目に涙を浮かべそういった
帰り際、あなたのお母さんにそっと耳打ちされた
俺はにこりと笑ってからお辞儀をしてその場をあとにした
あなたは少し口を尖らせてそういった
あなたは少し目を伏せてそういった
あなたそういうと俺に抱きついてきた
そう言って俺は抱き返した
俺はそっとあなたから体を離した
俺は片膝を床についてあなたの前に手を差し出した
あなたの鼻をすする音と共に床に何滴かの涙が落ちた
そう言ってあなたは俺の手をとった
手を握られた瞬間、俺はあなたを抱き寄せた
俺はあなたの頬に手を当てて優しくキスをした
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ここまで読んで頂いきありがとうございます!
はい!またしても遅くてごめんなさい!!
言い訳入らねー!って思うかもしれませんが
ほんとに毎日、塾だったんです😭
ごめんなさい…。
良ければいいねとお気に入り、コメントお待ちしてます!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。