リドルside
あの後、あなたと苺のタルトを食べて、少し雑談をしたあと別れた。
苺のタルトを美味しそうに頬張る顔も
雑談をしている時に積極的に話題を振ってくれたのも
笑顔で僕の名前を読んでくれたのも
一瞬で恋だとわかった
彼女だけは諦めない。
絶対に 僕のもの にしてみせるから
そう簡単にいくわけがないのだけれど
そう思ってしまう。
あなたside
作った甲斐があったな
苺のタルト。
本当は何回も失敗して
作り直して。
正直大変だった。
でも
リドル寮長が喜んでくれるなら
私はなんでもいい。
私がこんなに男性を好きになる事はないだろう。
でも彼は
私を夢中にさせた
絶対に好きにさせてみせます
リドル寮長。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。