教室 に 戻って 隼 の 近く に 寄った 。
隼 が 心配 してくれている 。
そりゃ そうだ 。
突然 、キス されたんだもの 。
赤くなるよ …
ノリ で 流しとこ …
ドキッ …
マジか …
一番 見られたくなかった 場面 。
落ち込む 隼 。
私 も 何も 言い返せず 下 を 向いていると 、
突然 の 呼び捨て 。
私 は 慌てて 前 を 向くと
隼 が 教科書 を 前 に 立てて
私 と 隼 の 唇 が 重なった …
離れていくと 隼 は 笑っていた 。
可愛い笑顔 。
今日 、二度目 の キス 。
それは 、嬉しい もの なのに …
どこか 不満 を 覚えた 。
隼 は 教科書 を 戻して 授業 を 始める 。
" 嬉しい "
そんな 感情 は あるのか …
玲於 と した時 より 鼓動 が 少なかった 。
玲於 の 時 は ドキドキ して
今までに ないぐらい 舞い上がった 。
けど 、それは 隼 の 時 では なかった 。
嬉しい はずなのに …
なんで …
なんで …
なんで こんな時 も 玲於 の 事 が
頭 に 浮かぶの … ?
どうなってるの …
私 は 隼 が すき 。
だいすき 。
優しくて 、一緒 に いる 時 、
楽しませてくれる 隼 が すき 。
何度も 、何度も 心 で 唱えた 。
必死に 。
今まで に ないくらい 。
でも 、消えない 。
消そうと するけど 消えない 。
私 の 頭 どうなってるのよ …
消そうと するほど
玲於 が 浮かんでくるの …
駄目だよ …
私 には 隼 が いるし 。
駄目 。
諦めるの 。
早く 、消えて …
早く …
そうじゃないと ──────
胸 が 苦しい 。
今 、私 の 頭 に
玲於 との 思い出 が 蘇ってきた 。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!