" プシュ ~ "
電車 が 発車 してしまった 。
乗り遅れた 。
次 の 電車 を 調べると
3 0分後 。
それまで の 時間潰し に
近く の カフェ に 寄った 。
店員 サン に 席 まで 案内 され 、座る 。
ちょっと 落ち着いた 。
さっき … /////
私 は 自分 の 唇 を 触った 。
隼 と キス したんだ … 。
" 幸せにできる "
って 言葉 が 頭 を 過ぎる 。
確かに 。
隼 なら 幸せ に してくれそうだし
楽しそう 。
けど 、私 は 今すぐ にでも
隼 の 彼女 に なりたい とは
思わなかった 。
いや 、思えなかった 。
まだ 、少し 可能性 が あるんじゃ ないか 。
玲於 が 私 に 振り向いて くれる
時 が 来るかもしれない 。
私 は その 可能性 を 信じている 。
ため息 を つくと
隣 からも ため息 。
ちょっと 面白い と 思って
隣 を 覗いて見た 。
すると
見慣れた 後ろ姿 。
自分 の 席 に 戻ろうと すると
玲於 は 頷く 。
かばん を 持って
玲於 の 前 の 席 に 座る 。
なんか 緊張 しちゃって
上手く 話せない 。
玲於 は 頼んでいた コーヒー を
手 に して 口 に 注ぐ 。
玲於 は 目 を 真ん丸 に してる 。
熱そうに コーヒー を すする 。
ぐるぅぅ …
恥ずかしい 。
好きな人 の 前 で お腹 鳴っちゃった 。
2 個 ?
私 、そんな 食べないよ ?
そう言った 玲於 の 顔 は
小さい頃 の 可愛い 玲於 の よう 。
この会話 。
すごい 楽 。
安心 できるな …
ドーナツ が 到着 。
玲於 は ドーナツ を 見て
目 を 輝かせていた 。
その 姿 に 私 は 胸 が 高鳴る 。
ドーナツ を 咥える 。
上目遣い 。
玲於 の 得意分野 。
ドーナツ に 手 を つけた 。
口 に 運んでいると
" カシャ "
携帯 を 見せてきた 。
私 は 抵抗 も せず
ドーナツ を 食べ続けた 。
楽しい 。
いつも こんな風 に 話したい 。
と 、思ったのも つかの間 。
え … ?
今 、なんて … 。
昔 から 一緒 に いる 私 より
先輩 の 方 が 大切 なんだ 。
私 は 泣きそうに なりながら 言った 。
そして 、その場 から 立って
駅 の ホーム へ 向かう 。
時間 も ちょうど いい 時間 。
可能性 は 無かった 。
1 ミリも 。
どこを 探しても 見つからない 。
信じてたのに … 。
こんなに 心 が 苦しい なんて 。
電車 が 入ってきて
ドア が 開く 。
私 は 足 を 踏み入れた 。
" もう 、やだ … "
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。