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第5話

My worries.
黒月 蒼芭
黒月 蒼芭
私の…悩みは……
黒月 蒼芭
黒月 蒼芭
“将来について”です。

膝に置いた両手をぎゅっと握り、

私は話し始めた。










───私、歌手になりたかったんです。

小さいころから、ずっと。


まあ、母が死ぬ前まで、ですけどね。




歌手って言うのが難しい仕事で

沢山いるなりたい人達の中で、ちゃんと歌手としてやっていける人が少ないのも知っていました。



でも、母は応援してくれて。

「きっとなれるよ」って言ってくれて。



だけど、小学4年の頃、母は交通事故で死にました。


父は私の小さい時に病気で亡くなっているので、私は1人になったんです。




学校で使うものはおばあちゃんが買ってくれているんですが…。

おばあちゃんも今病院で寝たきりになっているんです。


もう、年ですから。





ただでさえお金が無いのに、歌手になりたいなんて言ったら

おばあちゃんはどういう顔するんでしょうね。




諦めていたつもりでいたんですが、

どうも頭の中から消えないんですよ。


“歌いたい”って思っちゃうんです。



中2ぐらいで合唱部もやめて。

ずっと使っていたギターも売ったのに。



私は───
黒月 蒼芭
黒月 蒼芭
まだ、音楽を…っ
やめたくなくて……っ。


気付いたときには、泣いていた。



会って全然経っていない人だから。

全然知らない人だから。


こんなに言えるんだと思う。



空条さんは、俯きながら泣く私の頭をわしゃわしゃと撫でてくれた。


空条 流花
空条 流花
1人で、よく頑張ったよ。
今日でこの悩みともお別れだ。
黒月 蒼芭
黒月 蒼芭
嘘…じゃないですよね?
空条 流花
空条 流花
嘘じゃないよ。
悩みを解決しよう。


顔を上げると、

“頑張ったね”と言うように笑う2人。


その笑顔で、私の目からはまた涙が零れた。








──そして。

久遠 彼方
久遠 彼方
ここで、これの出番ってわけ。


久遠さんが指さしたのは、さっき持ってきた

“レコードプレーヤー”だった。




───《私の悩み》