🐰side
僕は、無我夢中で走った。
そして、やっと辿り着いた時にはテヒョニヒョンは下を向いて考えていた。
🐰『ハァ。間に合った。』
その時、メイクさんの方から舌打ちが聞こえた。
僕は、思いっきりメイクさんを睨んでやった。
🐰『ヒョン。ホントにいいんですか?』
🐯『え?』
🐰『防弾少年団を辞めて、幸せになれますか?』
🐯『…。』
テヒョニヒョン。なんで黙るんですか?
黙らないでくださいよ。
お願いだから、やめたくないって言ってください。
🐯『僕、やめたくない。』
ヒョン。よかった…。
🐰『じゃあ、一緒に謝りにいきましょ?』
🐷『テヒョンは私を裏切るの?』
🐯『違うよ!ヌナ…』
🐷『酷いよ…』
何が酷いだ…
防弾少年団を壊そうとしたクセに。
僕がメイクさんに文句を言おうとした時
🐯『夢を諦めたくないんだ。』
って急に言ったんだ。
僕は、とても嬉しかった。
ヒョンがまだ防弾少年団にいたいと思ってくれてるんだって思った。
___________ヒョン。よかったです…。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!