第4話

赤い月/3
36
2019/12/15 12:12
続いてしまった。
その日の夜のこと。
ゆっくんは、詩音の部屋を訪れました。
ゆっくん
ゆっくん
ねぇ、詩音………
詩音
詩音
なに?
ゆっくん
ゆっくん
昨日の夜さ……一階にいた?
うつ向きながら問うゆっくん。
詩音の顔を直視できなかった。脳裏に浮かぶ赤い月のせいで。
詩音
詩音
いたけど、それがどうしたの?私、お手洗い行ってただけだし
ゆっくん
ゆっくん
……ほ、本当に?
詩音
詩音
なに?疑ってるの?
ゆっくん
ゆっくん
いや、そんなんじゃないけど……
どうしても昨日のことが頭から離れなかった。しかし、それ以上なにも言えず、ゆっくんは詩音の部屋をあとにした。

次の日、悲劇が起こるとも知らずに。

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