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第2話

chapter 2. ( みや目線
大雨の外に出て、宛もないのにただ歩き始める。
まわりの人の視線が刺さる。
傘をさしてないからかな、なんて考えるもそんなことどうでもいいと思った。
俺の身体にふりかかってくる、雨と後悔。
雨は変わらず俺の服をびしょびしょに濡らしていくだけなのに、後悔は俺の心まで濡らしていく。
頭にはじんたんの笑顔が浮かんできて。
ああ、もっとたくさんの思い出を作りたかったな
ふたりで笑い合いたかったな
なんて今更考えても遅い思考が俺の頭をグルグル回り出した。
もう雨でずぶ濡れの服なんてどうでもよくて。
逆に、溢れ出てくる涙をカバーしてくれるから俺にとってはありがたかった。
みやかわくん
っ、さむ…
数分間とぼとぼと歩いていた時、突然俺の体が寒気に襲われた。
薄い半袖1枚にジーパンだったら、そりゃあ寒いに決まってる。
帰ろう。
そう思い、家の方に歩みを戻したとき俺の耳に雨の音以外の音が届いてきた。
じん
え?!あの、ビショビショですけど大丈夫ですか?!
懐かしい声。
キンキンしてて、少し高めの無邪気なあの声。
俺の心が氷から炬燵の中くらいの温度に変わる。
俺に向けて言われたのかわからないのに、その声に俺は本能的に振り向いてしまった。
そこには
亡くなったはずのじんちゃんがいて。
みやかわくん
じん、ちゃ…
掠れた声でそう呟いた俺を見て、不思議そうに首を傾げるじんちゃん。
じん
…?
でも、俺はそこで気付いた。
この人はじんちゃんじゃない。
その人が俺たちとのいろいろな思い出を持ってるようには見えなかった。
じゃあなに?
この人から感じるあの温かくて落ち着く感じはなんなの?
俺の頭はまっしろで、自分が今目を点にしてじんちゃんらしき人を見つめてることが自分でもわかった。
じん
あの…あ、とにかく!いったん俺んち来てください!!!
ビショビショの俺は、腕を引っ張られる。
もう既に体の体力が限界に近づいていたおれは、黙ってその人に着いていくしかなかった。
一生懸命俺の腕を引っ張りながら走るじんちゃんらしき人の横顔は、
とても美しくて
綺麗で
懐かしい感じがした。