上「行ってきます!!!」
瀬「行ってら〜」
あいつから俺の事を気にかけてくれなくていい。
あの時の返事が聞きたい。
俺の事は忘れてくれていい。
ただ、この"大好き"って言う思いを伝えたい。
上「ハァハァ…」
瀬呂の家からあなたん家までは700mぐらい。
あいつは朝早そうだからかなり走ってる。
でも疲れない。
アドレナリンの影響か?
上「ハァハァ…着いた」
『あれ?』
上「よ。」
『か、上鳴さん?!』
上「ごめん。こんな早くに…どうしてもこの前の返事聞きたくて」
『あ、はい…』
上「正直、返される言葉は何となく分かってる。だけどふられるならお前の口からふられたなって思って…」
『ふる?どうしてですか?』
上「だってお前…」
『私にも好きな人がいます。その人は…』
上「轟…だろ?」
『え?』
上「告られたんだろ?」
『はい…ですがお断りしました。』
上「え?」
『私の好きな人は…おバカさんで面白くて弱くて危なっかしくていつもの笑顔より夜のイルミネーションで微笑んでいる方がかっこよく思える人です。』
上「!…それって…」
『はい…上鳴さん、あなたです!』
上「ホント?!」
『はい!』
上「じゃあマジで俺の事!」
『はい!大好きです!』
上「あなた!」
ギュッ
上「ハァ…良かった…」
『フフッ』
上「今日まで散々考えまくって、疲れたわ…」
『お疲れ様です』
上「なぁあなた」
『はい』
上「俺と結婚してください!」
『はい!』
あなた
ありがとう。
告白。_fiveLove 上鳴電気
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!