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第16話

鬼から隠れてスケベ放題!!
南
安心して心美ちゃん!
私が二人をずーーーーーーっと
見張っててあげるから!

遊佐くんとヒカルくんは南ちゃんの怪力に引っ張られて行く。

気づけば私は1人だけポツンと、薔薇アーチの下に取り残されていた。
心美
心美
(……あれ、もしかして私一人?!遊佐くんと文化祭回る予定は? めちゃくちゃ楽しみだったのにぃぃいいいい!!)
心美
心美
(なんで”うん“って言っちゃったの
私のバカーーー!)

文化祭一日目は南ちゃんという小柄な鬼によって絶望へと変わった。

魂が抜けて幽霊のような私は、クラスのお化け屋敷へと向かう。



きっと今ならお化け役だって余裕でこなせる。
紗季
紗季
ぎゃ!って心美か
まじでお化けが出たのかと思った
紗季
紗季
あれ……告白の返事してきた?
心美
心美
さっちょん……それが

私は事のいきさつを全て話した。
紗季
紗季
はぁ?! 何その女!!
ちょっと私シメてくる
心美
心美
待って待って!!
南ちゃんはきっとあの二人に
昔みたいに戻って欲しいんだよ
紗季
紗季
そんなのエゴじゃん、ただの押しつけ!
紗季
紗季
大体、ヒカルくんと遊佐がお互いに
仲良くしたいって言ったわけ?
心美
心美
それは……
紗季
紗季
……ん? あれ……? 
ちょっと待って、ヒカルくんと遊佐って双子なの?!
心美
心美
え?! そこ?!
そういえば言ってなかったっけ……。


諸々説明したあと、
さっちょんはさらに南ちゃんに敵意をむき出し、声を荒げた。
紗季
紗季
初恋の女が何よ!!
しゃしゃり出てくんじゃないわよ!
紗季
紗季
心美、今から双子奪還計画を練るよ!
さっちょんの目はゴウゴウと燃えたぎる。
紗季
紗季
そうね……
まずは相手の弱点をつく!
その子、何か弱みはあるの?
心美
心美
弱みか分からないけど……
空腹に抗えない食いしん坊、かな
紗季
紗季
なるほどね

さっちょんは何かをひらめき、ニヤリと笑った。











心美
心美
こ、こんなんで上手くいくの?!
それにめちゃくちゃ暑いんだけど!
紗季
紗季
恋は戦いなの! 我慢して!

私たちはというと、大きなシーツの中に二人で入り、お化け屋敷のプレートを掲げ歩いていた。

きっとオバケというより、四足歩行の白い奇妙な生き物に見えてるだろう。

心美
心美
あ、南ちゃんだ!
紗季
紗季
うわ、何アレ!
ヒカルくんも遊佐も暗くない?
晴れてんのにあそこだけ曇ってんじゃん

私達は南ちゃん率いる双子にそーっと近づき、いかにも彼女の好きそうなロリポップを落としていく。

ポトリ、ポトリと道しるべのように。


そして終着点にはお菓子のバスケットをど~~んとセットし、南ちゃんを罠にかける戦法だ。
リセイウチ
リセイウチ
嬢ちゃん、これは流石に……
子供やないんやから引っかからんて!

リセイウチの言う通りかもしれない。

南
わ!!!
なにこれアメが落ちてる!
こっちにも!あ、こっちにも!!

私の心配をよそに、彼女は盛大に引っかかった。
脳内でズコーーーとひっくり返ったリセイウチはさておき。

南ちゃんはぴょんぴょん飛び跳ね、私達の思惑どおりに2人から目を離した。


紗季
紗季
今よ!!
ばっとシーツの中から飛び出したさっちょんは、
ヒカルくんの手を取り走る。
ヒカル
ヒカル
え?! 紗季ちゃん?!
紗季
紗季
助けに来たよ

振り返ってヒカルくんに笑いかけるさっちょんは、めちゃくちゃ可愛くてかっこよかった。

恋する女の子ってスゴイ。
心美
心美
(私だって負けてられない!)

さささっとシーツを被ったまま遊佐くんに近づき、白い布の中と引きずり込む。
遊佐
遊佐
え? は?! 心美?!

ほっとしたのもつかの間、南ちゃんが辺りを見回す。
南
あれ、遊佐? ヒカルくん!?
……逃げてもムダだよ?
心美
心美
こっち!走って!!!

私達は南ちゃん、いや、鬼から逃げるように走った。






遊佐
遊佐
心美! おい、どこまで行くんだよ
心美
心美
だって、早く二人きりになりたいから!
遊佐
遊佐
……!俺だって

気づけば私は彼の腕の中にいた。
遊佐
遊佐
焦んなよ、もう二人きりじゃん

そうだった、シーツの中は二人きり。
スケベアー1号
スケベアー1号
わっしょーーーい!!
スケベアー達が舞い踊る。


後ろからハグされているせいで、遊佐くんの声がダイレクトに耳元で響く。

バックバク……すごくスケベ!!

おまけにまだ9月はまだ上旬、シーツの中は暑くて、彼の体温も熱くて……。

息を切らした男女がシーツの中で2人きりって……!!
心美
心美
(身体、熱い……!それにこの中、遊佐くんのいい匂いでいっぱいだ……。な、なにこれ幸せ!し、幸せ!!)
遊佐
遊佐
あっちーな
彼はシーツの中だからか、メガネを外した。
彼は後ろから私を抱いたまま、髪を搔き上げた。

何このアングル…スケベ……最高だ。
遊佐
遊佐
あ、まだ残ってんじゃんマーキング
心美
心美
へ?

ふいに彼が私の首筋の一点をくるくると指でなぞる。
心美
心美
(マーキング? それってあの時の歯型?!)
遊佐
遊佐
隠さなくていーわけ?
ま、俺は見せびらかしたいからいいけど
心美
心美
み、見せびらかしたいの?!
遊佐
遊佐
そ、俺のもんってな

そう言ってツーーっと首筋をくすぐる彼。
心美
心美
ひゃああああ!!
あまりの刺激にスケベアー達は踊り狂い、私の鼻からは鼻血がこんにちは。
遊佐
遊佐
アイツのことなんで名前で呼んでんの?
俺のことは呼んでくれないわけ?
遊佐
遊佐
昔みたいに、”りっくん“ってさ

“りっくん” 懐かしい響き。

小学生の頃遊佐くんのことをそう呼んでいた。
心美
心美
急に言われても…
遊佐
遊佐
呼べよ。さもないと……

ちゅううっと首筋に長いキスを落とす遊佐くん。

心美
心美
ま、まって
心美
心美
(ん? さもないとってことは、このまま呼ばなきゃもっとすごいことが待ってるってこと…?!じゃあ、このまま黙ってても……)
スケベアー1号
スケベアー1号
黙ってるんだ!!
スケベアー2号
スケベアー2号
そうだそうだ!
スケベアー3号
スケベアー3号
ノンストップスケベ!!
スケベアー4号
スケベアー4号
スケベ放題だ!!

期待に胸ふくらませた時、ピタリと遊佐くんの動きが止まった。
遊佐
遊佐
あれ、てかアイツの告白断ったわけ?
心美
心美
……それが、まだ
遊佐
遊佐
はああ?! 早く断れよ!!
アイツだってずっとあのままじゃ……
心美
心美
(あのままじゃ……?)

遊佐くんは黙り込んでしまった。

心美
心美
(あのままじゃツライだろって言いたかった?遊佐くん、本当はヒカルくんのこと心配してる?)

遊佐くんは表立って言わないけど、やっぱり双子なんだ。

ヒカルくんのこと、他の兄弟と同じように大切に思ってる。


だとしたらーー
心美
心美
遊佐くん、やっぱりヒカルくんと仲直りするまで私には話しかけないで
遊佐
遊佐
は?! どういうことだよ!
心美
心美
だって遊佐くん、ほんとは
ヒカルくんのこと嫌いじゃないでしょ?

遊佐くんはまた黙り込んだ。

心美
心美
ほら。
それに私と遊佐くんが付き合ってるせいで二人の仲が拗れてるんだとしたら……
心美
心美
私、それすごくヤダ!!
遊佐
遊佐
おい、心美!!


私はシーツの中から逃げるように飛び出した。