カランカラン……
心地のいい鈴の音が店内に鳴り響く
眩しいくらいの笑顔で迎えてくれるのは
チョン・ホソク
25歳、未婚
夫ジンの幼馴染であり
私の上司としてこの花屋を経営している
カランカラン……
もう一度鈴の音が鳴り入口を見ると
そう叫んで私の元へ走ってくる男の子
パク・ジミン
21歳、大学3年生
ここでバイトをしている後輩でもあり
私の弟、テヒョンの親友だ
もちもちした頬を膨らまし唇をつき出してみせるジミナ
そう言って人差し指で頬を軽く突つけば
今度は下唇を突き出してしょんぼりして見せる
コロコロ変わる表情は本当に見ていて飽きないし
………………………………いじめたくなる←
慣れた手つきでエプロンを結び
髪も邪魔にならないよう一つにまとめる
朝から騒がしいこの場所が
私のオアシス
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!