そんな……驚くような事かな…?
初めて会った時だって配達で来たのに…
そう思っていると
彼からは想像と違う言葉が出てきた
人が気にしてることをサラッと言いやがって…ッ……
…………良くも悪くも正直な人なんだね、うん
覚えとこ
話をすりかえるようにそう聞くと
彼は少し恥ずかしそうに人中を擦ると
しかも、この家を見た感じ相当儲かってるんだろうな
私が年上と分かったからなのか
使いにくそうに敬語で話してくる
その低い声に初めて自分の名前を呼ばれた瞬間
少しだけ胸が跳ねた気がした
ふと、ユンギさんの手元を見ると
そう言って部屋を出ていった数分後
湯気のたったおかゆを持って戻ってきた
口元で冷まし1口食べてみる
ジンも料理上手だけど
ユンギさんのおかゆも凄く美味しかった
……………………って、またジンの事
一瞬そう思ったが
照れくさそうに頭を掻くユンギさんを見たら
不思議と忘れていた
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。