涙の後を流すため私はそのままお風呂へ入った
髪を乾かしリビングへ行くと
ソファに横たわり眠っているジン
ここの所私より遅く寝て早く起きるから
彼の寝顔を見ることは無かった
久しぶりに見たジンの寝顔は普段より幼くて
私たちの昔の記憶を呼び起こす
もう、昔みたいには戻れないのかな……
真っ直ぐな瞳でそう言って微笑む彼はもう居ない
締め付けられる胸を抑えながら
身支度を済ませ家を出た
向かう先は…
ガチャ🚪
ドアを開けた瞬間飛びついてきたのは
次男、テヒョン
21歳、ジミンと同じ大学3年生だ
いつの間にか大きくなった背中に手を回しポンポンと
軽く叩いてあげる
控えめに横から顔色を伺うこの子は
三男、ジョングク
19歳、大学1年生
すごく人見知りで大きくなった今も甘えん坊だ
背伸びをして頭を撫でれば
嬉しそうに笑ってぽてぽてとリビングへ歩いていく
…………あの子、本当に大学生だよね…?
相変わらず抱きついたままのテテが
当たり前とでも言いたげな顔で見てくる
すかさずツッコミを入れ私もリビングへ向かった
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。