第33話

愛しい2人に幸あれと
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2020/10/20 11:27
荼毘、立派にパパやってますか?



鈴蘭、パパの言うこと聞いてますか?



私は、ずっと上から見守ってます。



あなたたちの選んだ、ヴィランとして生きる道、




周りから『例えそれが許されずとも』、私が許します。




皮肉なものですね、




No.2のプロヒーロー、ブルームガールの娘と旦那はヴィランでした、なんて。




それもそれでまた一興。

一足先に上で待ってます。




鈴蘭の未来に幸あれと、



そして、悲しい思いばかりさせてきた荼毘に再び幸せが訪れることを祈りながら。



スズラン:











花言葉は『再び幸せが訪れる』

.

.

.

『荼毘side』
トガヒミコ
弔くん、荼毘パパ、鈴蘭ちゃんとちょっとお出かけしてきます〜!
日下鈴蘭
そういうことだから!行ってくるねー!
16歳になった鈴蘭は、昔こそ父親似だったものの、今ではすっかり母親似だ。



髪をくくる仕草、何から何までそっくりなもんだから困る。
荼毘
おい鈴蘭、出かける前は?
日下鈴蘭
ママに挨拶!
荼毘
そしてイカレ女、いつ俺がお前のパパになった?
トガヒミコ
16年前でーす!
あなたの遺影の前に正座して挨拶をしてから出かける。



それが親子の決まり。



「行ってきます」



そうしっかりと伝えて出かける。



__行ってらっしゃい



その日久しぶりに、あなたの声が聞こえた気がした。

                    [完]

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