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そう聞こえてから数秒後、制服姿の彼が現れる
私は少し頬を緩めて「ほら、早く行こう」なんて手を握ってみる
皆さんお気付きでしょう、私城波あなたは同じクラスの瀬呂範太くんとお付き合いをしています
でも実はこのコトは皆には秘密にしていて________
瀬呂くんは軽く手に目をやるとさっきよりも強く握ってくる
何してるの!?もう着くし、こんなの誰かに見られたらすぐバレちゃう…!
ニコリと笑う彼はとてもかっこいい、女の子なら誰でもキュンとしてしまうくらいには
そんな名残惜しそうな顔されたら……思わず離す手を掴んでしまう
私だって、ずっと君に触れていたいんだよ
" バレちゃった " その言葉に上鳴くんはニヤニヤしながら大声で
上鳴くんの声を聞いてクラスメイトは私たち二人を囲み出す
私が返答に困っていると不意に私の首周りに誰かの手が回される
でもこんなことをしてくるのは一人しかいない訳で
瀬呂くんの言葉に皆はキャーキャーし出す
もう、こうなるから嫌だったのに…、と思う私の心を読み取ったように
彼の顔が私の肩に埋まった時、垣間見えた耳は真っ赤に染っていた________
" 策略家な彼氏 " fin.
沼の男瀬呂くん、書きたかったんです ( 衝動書き )
明日か明後日新作投稿します、結構長編です🥲
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!