ブゥゥゥゥゥ!!
ブザーの音で15分の作戦タイムを終了し、
フィールドに12組の騎馬が並び立った
実況のプレゼントマイクがカウントダウンを初める
3
2
1
ミッドナイトの合図で騎馬を組んだ者達が雄叫びし、
次々に走り出す
狙いは1000万と記されてある緑谷出久の鉢巻
勿論それは本人も理解していることで
迎え撃たず、逃げの選択を選ぶ
B組のヒーロー科が叫び、馬役が個性を発動させる
地面から赤黒く泥のようなものが広がり、
やがてそれは緑谷チームの足の自由を奪う
底なし沼のような個性で、簡単には抜け出せず
遠目から見て、僅かに沈んでいくようにも見える
「 見てらんない…っ 」と言葉を漏らし、
手で目を覆い隠すが、指の隙間からチラッと
見てるのは丸わかりである
確かにじわじわと己の身が沈んでいく様子は少しゾッとする
五条は己の面の良さを分かってか
黒のアイマスクを上にヅラし
誰もが息を飲むほど綺麗な、宝石でも埋め込まれた
ような空色の美しい六眼を見せつける
他の女ならば、五条に惚れるのだろうか
不思議なことに私は吐き気すら覚える
そんなことを思ったけど、相手にするのも体力を使うので無視してやった
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。