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2021/08/08

第5話

茅場晶彦という男
俺たちは順調にレベリングをしていた。
そして日が暮れた頃____
クライン
俺はそろそろ抜けるぜ
5時半にアツアツのピザを予約済みよ!
あなた
あなた
そうか
なら早めにログアウトすべきだな笑
また一緒にやろうぜ


な ななな...!?


なんだと!?

俺より準備万端なやつがいるとはッ...!!

こいつ...やりやがるぜ!!((((


...なんて茶番は終わりにして。
クライン
おうよ!またな!
...ってあれ?
ログアウトしようとしていたクラインの指が止まる。


何かあったんだろうか...?


ログアウトボタンの位置が分からないとか?
クライン
ログアウトボタンが...ねぇ...
あなた
あなた
は?
やばい、驚きすぎて変な声が出てしまった...

いやいや、ログアウトボタンがないってかなりの大問題だぞ!?

やっぱり場所間違えてるんじゃねぇの!?
キリト
...俺のもない
まじかよ...

ログアウトできない...アナウンスとか来てねぇしな...どういうことだ?
クライン
まあ初日だしこんくれぇのミスはあんだろ!
今頃運営は泣いてんなぁww
それでも運営からなにも来ないなんて...

気づいた人が既に運営に確認のメールを送っていてもおかしくねぇ...

なのになんでなんも対応をとらない?
キリト
でも...運営から何もメールが届かないのは妙じゃないか?
キリトも同じ意見のようだ。

これはおかしい点が多すぎる。
コハル
コハル
電話が殺到して対応が遅れてる...とかでしょうか
キリト
いや、それなら1度プレイヤーを全員強制的にログアウトさせているはずだ。
ああ、その通りだ。
何が起こってんだ...?

考えていると、周りが光りはじめた。
周りの人達がどこかへ飛ばされている。
強制的ログアウト...か?
いや、なんの告知もなしにそれはない...
クライン
おわぁっ!?
あなた
あなた
クライン!
キリト
ッ...!?
コハル
コハル
きゃあっ!?
みんなも...!
くそ、何が一体どうなってる!?
あなた
あなた
グッ...!
あまりの眩しさに、俺は目を閉じた。

目を開くと、そこは始まりの町の広場だった。

すごい人数が集められている。
もしかしたら今ログインしている全プレイヤーがここに居るのかもしれない。

あなた
あなた
!みんなは!?
コハル
コハル
私たちは無事だよ、あなたのSAOの中の名前!
よかった...

周りの人達も動揺しているようだな...

運営はなにしてる...?
脳を休ませることなくフル稼働させ考える。

過去にやってきたゲームでこんなこと起きたことがない。

ログアウトボタン消失。

告知無しに強制転送。

バグにしてはおかしすぎるだろ...








頭を抱えて悩んでいると...








突然空が赤色に染まりはじめた。

茜のように綺麗な赤とは言えない、ただただ紅い血のような色。

どこか不気味さを感じさせるそれに全てが包まれた時、天井から何かが垂れてきた。

段々と他のところからも出始めた赤はなにかの形を作り出す。

そして...赤いローブを被ったような姿となり、完成した。

あなた
あなた
なん   だよ...これッ...!
茅場晶彦
プレイヤー諸君、私の世界へようこそ。
私の...世界...?
じゃあこの赤ローブは...
茅場晶彦
私の名前は
この世界の創世者...
茅場晶彦
茅場晶彦。
あなた
あなた
茅場晶彦ッ...!
茅場晶彦...!
何をするつもりだ...!?
茅場晶彦
今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ。
茅場晶彦
プレイヤー諸君は既にメインメニューからログアウトボタンが消滅していることに気付いていると思う。
茅場晶彦
しかし
茅場晶彦
ゲームの不具合ではない
あなた
あなた
ッ...!?嘘だろ...!?
どういうことだ...!?
不具合じゃない...
つまりやつはここから俺たちを出す気がないのかッ!
茅場晶彦
繰り返す。これはゲームの不具合ではなく、『ソードアート・オンライン』本来の仕様である
茅場は俺達を出す気がない...
俺は永遠にここで...?
茅場晶彦
諸君は今後、この城の頂極めるまで、ゲームから自発的にログアウトすることはできない。
茅場晶彦
......また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止あるいは解除も有り得ない。もしそれが試みられた場合____
茅場晶彦
__ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが、諸君らの脳を破壊し、生命活動を停止させる。
あなた
あなた
は...?
俺たちに...死ねというのか...?
茅場晶彦
より具体的には、10分間の外部電源切断、2時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除または分解または破壊の試み__
以上のいずれかの条件によって脳破壊シークエンスが実行される。
この条件は、既に外部世界では当局及びマスコミを通して告知されている。
ちなみに現時点で、プレイヤーの家族友人等が警告を無視してナーヴギアの強制除装を試みた例が少なからずあり、その結果____
茅場晶彦
____残念ながら既に二百十三名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している。
二百十三、という数字。
お金の数字だったら、かなり少ない数字。

けれどこれは、茅場晶彦の手によって、現実世界から消された人々の数。

決して少ないものでは無かった。
茅場晶彦
諸君が、向こう側においてきた肉体の心配をする必要は無い。現在、あらゆるテレビ、ラジオ、ネットメディアはこの状況を、多数の死者が出ていることも含め、繰り返し報道している。諸君のナーヴギアが強引に除装される危険は既に低くなっていると言ってよかろう。
今後、諸君らの体は、ナーヴギアを装着したまま二時間の回線切断猶予時間のうちに病院その他の施設へと搬送され、厳重な介護体制の元に置かれるはずだ。
茅場晶彦
諸君には安心して......ゲーム攻略に励んで欲しい。
しかし、存分に留意してもらいたい。
諸君にとって『ソードアート・オンライン』は既にただのゲームではない。もう一つの現実と言うべき存在だ。
.........今後、ゲームにおいて、あらゆる蘇生手段は機能しない。ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久的に消滅し、同時に____
茅場晶彦
諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊される
んな夢みてぇなことあるかよ...
このゲームはクリアしないとでれません、しかも敵にやられればリアルも死ぬよ、と...

なんておかしい...はははッはははは...!
あなた
あなた
笑わにゃやってらんねぇなぁ...w
茅場晶彦
諸君がこのゲームから開放される条件はただ一つ。先に述べた通り、アインクラッド最上部、第百層までたどり着き、そこに待つ最終ボスを倒してゲームをクリアすれば良い。
その瞬間、生き残った全てのプレイヤー全員がログアウトされることを保証しよう。

せいぜい足掻いてやるさ。
茅場晶彦
それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給え。
プレゼント...?
俺はメインメニューから、自分のアイテムストレージを確認する。

そこにあったものは
あなた
あなた
手鏡...?
俺含めその場にいる全てのプレイヤーがアイテム「手鏡」を使用した。

目を閉じ、再びあけると...
俺の視点が低くなっていた。

リアルの感覚に近い...

俺は自分の体をあちこち触ったりして確かめる。

元の世界の体にそっくりだな。

元のチビになってるし、手とか小さいし、髪も少し長くなってる。
(なまえ)
あなた
コハル...!コハルッ...!
クライン
...おめぇ誰だ!?
は!?
クライン俺の事忘れたの!?


むむ...いやでも...身長かなり変わりすぎてるからな...

しょうがない...
(なまえ)
あなた
あなたのSAOの中の名前だ!
悪かったな、リアルじゃチビで!
コハル
コハル
えぇ!?あなたのSAOの中の名前!?
コハルは全然変わってないな...
リアルそのままアバターにしてたのか...
茅場晶彦
諸君は今、なぜ、と思っているだろう。
なぜ私は__SAO及びナーヴギア開発者の茅場晶彦はこんなことをしたのか?これは大規模なテロなのか?あるいは身代金目的の誘拐事件なのか?と。
私の目的は、そのどちらでもない。
それどころか、今の私は、既に一切の目的も、理由も持たない。
なぜなら...この状況こそが、私にとっての最終的な目的だからだ。
この世界を創り出し、鑑賞するためにのみ私はナーヴギアを、SAOを作った。
そして今、全ては達成せしめられた。
茅場晶彦
...以上で『ソードアート・オンライン』正式サービスのチュートリアルを終了する。プレイヤー諸君の__健闘を祈る。
デスゲーム、スタート。