私の頭のなかはパニック状態。
えっ?
だって、今なんて言った?
聞き間違いかも。
そう
そう思って、1日を頑張る事にした。
…
1日が終わろうとしている。
あれから、何もない。
少し、残念だった。
えっ?今なんて思った?
「ばか。なに考えてんの。」
と独り言を言った。
と彼がいきなり、声をかけてきた。
「うわぁ!ビックリした。」
「お疲れ様でした。」
と早口で、挨拶をした。
気まずい空気が流れたので、
"では"と去ろうとしたとき、
と彼は言った。
ずるいよ
そんな顔で見られたら、"だめ"なんて言えないよ。
「はい。わかりました。」
と答えた。
と彼は頭を下げた。
場所を変える。
と口ごもる彼の言葉を遮って私は言う。
「勘違いだと思います。」
「きっとその気持ちは消えます。」
「だから、これからも仕事仲間として、お願いします。」
と私は、なぜか、涙を流していた。
と彼は、抱き締めてきた。
なぜか、安心してしまった。
こんな事だめだって分かってるのに…
君を求めてしまう…
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。