ある夏の日の事
するとさとみくんは、僕に青色の小さないちごの形をしたものを渡してきた
さとみくんと一緒に帰ろうとしたところで、友達に声をかけられた
でも僕には"好きな人"がいるから、もちろん断った
それから、あの友達と話す事は少なくなった。
でも僕にはさとみくんという一番大切な"友達"がいたから、そんなことなんてどうでもよかった。
だってさとみくんは僕以外に友達がいないんだよ?
つまり僕しか話相手がいない。僕にとってはとても好都合だった。
━━━━━━━━━━━━━━━
ある日の朝の事
僕の机の上に、墨のようなもので落書きをされていた
僕は急いで雑巾を水に濡らし、墨でぐちゃぐちゃになった机をふいた
たまたま最初に教室に入ったのはラッキーだった
この落書きを誰にも見られず済んだから
その日、僕は何も無かったかのように一日を過ごした
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。