亜嵐 クン は たまたま 屋上 に
来た時 、この場 に 遭遇 したみたい 。
その場 に 座って 色々 話した 。
隼 だいすき 。
初めて 、こんな 気持ち に なれたよ 。
亜嵐 クン は どこまでも 紳士 で すごい人 。
私 には 到底 出来ない 。
と 、亜嵐 クン が 手 を 差し出す 。
嫌 じゃ ないよ …
けど …
!?
今 、こんなこと 言ってられない 。
亜嵐 クン に せっかく 付き合って
もらってるのにさ …
と言って 、私 は 亜嵐 クン の 手 を 握る 。
あ 、龍友 サン にも 会える !
龍友 サン 、ほんと 面白い 。
私達 は 、駅前 の 店 に 入った 。
案内 された 場所 に 座って
ドリンク など を 頼む 。
何か 、お詫び したいな …
今 は 、私 は 隼 が 好き 。
そう 簡単 には 気持ち を 左右 出来ない 。
また 、傷つけちゃった …!?
前 みたいに 、離れていくのは 嫌だよ 。
目の前 に 隼 と 彼女 が 入ってくる 姿 。
大丈夫 なんか じゃ ない 。
本当 は とても 、辛い 。
だって 、好きな人 が 女 の 人 と
いるんだもん …
こんな 、辛いこと ないよ …
私 の 目 は じわじわ と 熱くなる 。
" 帰りたい "
とは 、思わなかった 。
なんでだろう 。
ちょっと でも 隼 の 側 に いたいのかな …
注文 していた 物 が 届く 。
私 は 、口 に 入れた 。
今 も 、私 は 隼 が 気になって
仕方がない 。
亜嵐 クン は 財布 から お金 を 出そうと する 。
出ていった。
隼 達 、話してる …
何 喋ってるんだろう 。
すると
見知らぬ男 。
手 を 掴まれた 。
とっさ に 手 を 振り払った 。
私 は お金 を 手 に して
レジ に 置き 、逃げた 。
店 から 出ると 、あの 男 も 付いてくる 。
やだ …!
お願い 。
付いてこないで …!!
逃げる 。
遠くに遠くに ────
近く の 公園 に 入った 。
夕方 で 、もう 小さな 子 は いない 。
筒状 の アスレチック に 身 を 潜めた 。
この思い が 叶ったのか
気配 は 感じなくなった 。
しかし 、ポツポツ と 雨 が 降り始めた 。
制服 の まま だから 寒かった 。
すると
足音 が 聞こえてきた 。
また 、震えが 止まらなくなった 。
目 を 強く 瞑る ─────
隼 が 体 と 頭 を 濡らして 立っている 。
今にでも 、泣きそう 。
夢中 じゃ なかったの …?
あ 、また 行き過ぎた …
手渡されたのは 、折りたたみ傘 。
嘘 。
近くないし 。
遠い 。
力強く 渡される 。
帰っていく 隼 の 背中 は 寂しそうだった 。
私 、また なんか しちゃった …
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。
登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。