第22話

ここでもまた...
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2018/09/02 14:12
私は新しい学校へ着くと、始めに職員室へ向かった。












職員室へ行く途中、いじめを受けている人を見た。














けど、私は助けなかった…。













助けられなかった。

















その時、私は初めて、いじめを見ているだけで助けなかった人を理解した。














勿論、理解しては駄目だと分かっていた。























職員室に入ると、皆が揃う時間まで職員室で過ごした。












何もしてないとあのことを思い出してしまう。














もうここには響は居ないって分かっているのに、怖くて怯えてしまう。















そう考えていると、時間はあっという間に過ぎていった。














『乙坂さん、行くわよ!』












担任先生が私に声を掛けてきた。














『はい!』













私は元気よく返事をし、先生について行った。















教室までの距離は短く感じた。















教室に入ったとき、目線が私に集まってきた。












目線の怖さが私は心に刻まれていた。















でも、聞こえてくる言葉を聞いて怖さは少し減った。














「転校生かな?」「こんな時期に珍しいー」
















悪いことを言っている人はいなかった。


















私は教卓の横に立ち、自己紹介をした。












『乙坂未優です!これからよろしくお願いします!』













簡単な自己紹介で済ました。












こんなんで大丈夫かな?














私は不安になった。













『よろしくねー!』





『よろしくー!』












『歓迎会しようよ!』









『それいいね!』













『今日来れる人は××××に行こう!』












私はその会話を聞くと、安心をした。













私は窓際で一番後ろの席になった。














私が座る途端、前の席の人が話しかけてきた。














『よろしくね!えーと、未優ちゃんだよね?私のことはゆりかって呼んでくれる?気軽に話しかけてね!』













優しそうな人だ。












良かった…。










『よろしくお願いします…ゆりかちゃん。私のことは好きに呼んでくれて構わないです!』














『タメ口でいいって!』








ゆりかは少し笑いながら言った。










つられて私も笑ってしまった。











こんな風に笑えたのはいつぶりだろうか?














楽しいな…。















ここに来て、一人目の友達が出来た。













私はたった一人出来たというだけでもとても嬉しかった。












それはもう、顔に出てしまうぐらいだ。
















一時間目、二時間目と時間はあっという間に過ぎていき、昼休みの時間になった。













出来た友達は合計で五人だ。














『ありがとう…』












私は静かに呟いた。














五人の友達と食堂へ向かった。














そして売店でお昼ご飯を買い終わり、食べている途中だった。












『ねーね、0時の電話だっけ?最近、ニュースでめっちゃやってるよね?あれって本当なのかな?』










ゆりかが話を切り出した。












その事は思い出したくなかった。








聞きたくなかった。












せっかく忘れていたのに…。













『そういえばさ、未優ってさ××××から転校してきたんだよね?あの学校ってさ、0時の電話の被害がめっちゃあたんでしょ?だから本当なんじゃない?』













『そうだよ…。でも、0時の電話の被害は無い。あれは、それを利用した殺人事件だったんだ。』












私は真実を教えた。











ここで余計なことを言って、友達を失いたくない…!!






が、真実は言っておきたい。








『その事件があったから転校して来たの?』













『違う…。私はただ、お父さんの仕事の都合で引っ越してきた。』












『そうなんだ…』













その時の私の顔は暗くなっていた。













それに気づいたのか、その話に触れてこなくなった。










それから、沈黙が数分続いた。







その沈黙は少し怖かった。












言わない方が良かったか…。















『……っ!時間やばいよ!早く食べないと!』












『ほんとだ!』














『急がなきゃ!』









急に喋り出したから驚いた。










私も時計を見ると、残り時間がわずかしかなかった。













私も急いで食べ始めた。












そして、私は二番目に食べ終わり、皆食べ終わるのを待った。












数分して三人も食べ終わり、五人で教室へ戻った。























教室に着いた時はぎりぎりの時間だった。














それぞれ自席に戻り、喋る暇無く授業が始まった。
















私の居た学校からとても遠い学校でも、私の居た学校が被害にあった話は伝わっていたのか…。













でも、さっきの様子だとその話は私の前ではもうしなそうだ。















例え、されたとしても動揺しては駄目だ。




















あまり知らないふりをすればいい。















そうだ!












そうしよう。















もう間違った選択はしない…!















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