第25話

日記
108
2018/09/23 13:25
学校はしばらく休む事にした。














お母さんには、「まだ状況が整理出来ない。学校はしばらく休みたい。」と言った。















すると、お母さんは良いと許可してくれた。














学校の先生も理解してくれた。


















絶対見つけてやるんだ!













そして、絶対殺す!













もし、友達や家族だったとしても…。






















今日は響の部屋に来て何か持っていっていいと、響のお母さんに言われた。

















私は出掛ける準備をすると、お母さんに事情を説明して家を出た。














この道をもう響と歩くことは出来ない。















いつだって、当たり前だった日常が崩れるのは突然だ…!

























前よりも響の家までの道が長く感じた。




















そして、響の家に着いた私は扉を開けた。













鍵を開けとくから勝手に入っていていいわ、響のお母さんはそう言っていた。




















あれから響のお母さんは墓参りによく行くのだ。
























まぁ、人のことは言えないか。










私もそうだから…。


















私は二階に上がり、響の部屋の前に立った。














そこは"奏の部屋"と書いてあった。














私は持っていたペンで"奏"の文字を消し、その上に"響"と書き直した。
















その後、扉を開けた。















部屋は綺麗だった。













物はちゃんと整理されている。
















私はテーブルの上に置いてある日記を見つけた。















何か書いてあるかもしれない。













私はそう思い、すぐに手に取り読み始めた。











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また同じ夢を見た。







人を殺す夢。










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分かったんだ。










これは夢じゃない。












俺は無意識に人を殺めてしまっている。







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最近、意識がある。













でも身体がいうことをきかない。







何でこんな事になってしまったのか分からない。




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未優を主に選んだ。











未優を巻き込んでしまった。





未優ごめんな









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こんな事してたら、自分が自分じゃ無くなっていく。




"もう誰も殺したくない"




"もう嫌だ"




"もうこんなことしたくない"




"誰か助けてくれよ"



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変なメールが来た。











俺は死ぬかもしれない。













これは罰なのかもしれない。













いや、罰だ。













それでも俺は"死にたくない"









"死にたくない"







"死にたくない"










"死にたくない"












誰にも相談できない。










未優を傷つけた。












人を殺した。










俺は最低だ!






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調べてわかった。








××のせいだ!









××のせいで俺はこんな最低な人間になった。













こんな俺だけど最後に願わせてくれ。












"死にたくない"











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日記はそこで途切れていた。















短い日記だった。












けど、どんだけ苦しんでいたかよく分かる。


















私の目からは透明なものが流れてきた。












それは止まらなくて、文字の上にポタポタと落ちていた。












私は何も知らなかった。













苦しんでいることを知らずに私は響にあんな事を言ってしまった。











あんな酷い言葉を…。













響、××とは誰なの?












そこだけペンで塗りつぶされていて分からない。













その××が響を苦しめたんだよね。












もし、塗りつぶしたのが響本人じゃないとしたら…













こんな事を出来るのは響のお母さんかお父さんのどっちかだ。

















響ごめんね。












響のお母さんとお父さんを殺すことになるかもしれない。












私は日記を持ってきたカバンに入れると、次は棚を開け始めた。















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