「 俺についてきて、 」
そう言うとその人は私の手をとって走り出した。
もう何が何だかわからない。
「 ここで一安心だね ~ 」
「 あなた誰ですか? 」
「 ん? テヒョンだよ 」
テヒョンさんは、あの兄弟のことと自分のことをベラベラ喋った。
すると、校庭から彼ら2人の声が聞こえる。
「 おい! あの女はどこだよ! 」
「 あ、私呼ばれてる… 」
「 行くの? 」
「 ん~ このままだとつまんないし?w 」
「 やっぱとんでもない人だね 」
私はテヒョンさんにお礼を言って、部屋をでた。
「 そういえばここ、何教室なんだろう。 」
そんなこと気にしてる暇無いと思って、私は校庭へと走った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。