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第1話

サイテーな君との出会い
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2018/03/25 00:26
中学3年生の冬。
私、坂西 楓(さかにし かえで)は
記憶障害になった。理由は、
たしか、横断歩道を渡っていた時。
信号は青だった。
けれど、猛スピードの車が私をめがけて一直線に走って来た。
避けようとして、失敗した。
打ち所が悪かったのか、
その時の1年前と事故に遭った後の記憶が無かった。
それだけでは無かった。
後遺症として、3日ごとに記憶がリセットされる。
いわゆる、記憶喪失になってしまった。
最初は悔しくてずっと泣いていた。
けれど、4日目になってなぜ泣いていたのかさえもわかんなくなっていた。


そこから中学校での生活はほとんど誰とも関わらなかった。
話にはついていけないし。
高校でも、友人関係はどうでもいい感じに付き合っていこうと思っていた。

なのに、登校初日。
あれー?ここどこ?
迷子になってしまった。
(昨日お母さんに行きかた教えてもらったのにな、)
行きかたを忘れたわけではない。
ただ、私が方向音痴ってことを忘れていたのだ。
始業式遅れる💦
ね、君。
え?
その制服、Y高校のだよね
はい。
俺もY高校なんだけど、
君始業式遅れるよ?
そうなんですけど、迷っちゃって💦
一緒に行こ
優しい君はしっかりと教えてくれた。
ありがとうございました
きっともう会わない。
1学年だけで8クラスあるんだから。
おう
でも、
な、なんで、⁉︎
う、運命? 
さっきのあの人がいる!
我ながら、少し嬉しかった。

が、
お前は、
さっきの方向音痴野郎!
さ、サイテー!
確かに方向音痴ですが、
はい、???
俺が助けなかったら、
お前失踪してたからな
(๑•ૅㅁ•๑)なんだと⁉︎
確かにそうだけど、
言い方に問題が、
つい私もカッとなって言ってしまった。
バーカ
黙れ!
もう、最悪。
運命的な出会いって誰もが想像してることなのに、こんなサイテーな形の運命的な出会いになるなんて!
誰とも関わらないでいたかったのに
お前、今日から、
俺の言う事を聞け
これが運命的な出会いと、
サイテーな君との出会いだった。

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